思考や感情を読む「マインドリーディングデジタル技術」進化の代償! “心”という究極の個人情報が奪われる!

 人間の脳とコンピュータをつなぐ「ブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)」は、世界的な研究開発競争が起こっている分野の一つである。頭部に脳波を測定するセンサーを取り付けてその思考や感情、秘密を読み取るというようなSF映画じみた悪夢は今のところ実現してはいないが、そのための研究は着々と進められており、米Facebook社をはじめ、多くの企業がこのテクノロジーを手に入れようと熾烈な争いを繰り広げている。その現状と今後現れる危険性について、テック系ニュースサイト「ZDNet」(10月15日付)が報じている。

Mind-reading technology is everyone’s next big security nightmare (ZDNet)

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画像は「Getty Images」より引用

■脳とコンピュータの接続法

 脳とコンピュータを接続する方法として、侵襲式と非侵襲式の2種類が研究されている。

 侵襲式は脳内に直接センサーを埋め込むタイプを指す。手術が必要な上、デリケートな脳組織への悪影響が懸念されるが、身体に麻痺がある人が機械式の義手や義足、ロボットを操作したり、視覚や聴覚に問題がある人の感覚を一部回復させたりするのにも使われている。

 一方、非侵襲式はヘッドセットなどで頭皮を介して脳波を読みよるような方式であり、医療用の磁気刺激システムなどもすでに存在している。

 明らかに非侵襲式BCIの方が安全であるが、思考や感情を読み取るという極めて難しい研究には侵襲式の方が適している。非侵襲式では脳波を介して脳内の様子を探るのだが、脳内にはお互いに同期して働く数百万個のニューロンが存在する。そして現時点では、脳波では非常に荒いデータしか取ることができない。

 英エセックス大学の研究者イアン・ダリー氏は、非侵襲式による研究の難しさを「スタジアムの外から歓声だけを聞いて、サッカーの試合がどうなっているかを知ろうとするようなもの」と表現する。歓声だけでもゴールが決まったというような大きなイベントを捉えることは可能だが、誰がどのようにシュートを打ったのかといった詳細な情報を得ることは難しい。脳波とニューロンの関係も似たようなものだというのだ。

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