日本人はナゼ名誉白人なのか、歴史の裏で暗躍した死の商人と全員ゴルゴ13な特殊部隊ベイリーズ騎士団の大活躍
■そして名誉白人へ
三井物産とダイヤモンド王ベイリー家の取引は、第二次世界大戦後も継続していました。
バブル絶頂期の1987年、国際社会がアパルトヘイトに反対して経済制裁を行う中、日本は逆に南アフリカ最大の貿易相手国になりました。
その翌年には国連総会で日本と三井物産が名指しで非難決議される事態となり、国会でも取り上げられました。三井物産が名指しで非難された為に、日本社会党の衆議院議員、岩垂寿喜男が三井物産の社内報「三井海外ニュース」をどこからか手に入れてきて、第112回国会の外務委員会で読み上げたのです。その内容は、三井の人間が南アフリカで名誉白人としてどう扱われているのか、黒人、またはアジア人を見下しているかというもので、当時、今で言うところの“大炎上”しました。
一商社の社内報に掲載された、一社員に過ぎないヨハネスブルグ駐在員の感想文を国会で取り上げることなど前代未聞の出来事でしたが、この一件は余計に国連の反アパルトヘイト特別委員会の怒りに油を注いでしまい、国連の委員長から特別声明を出されました。バブルに浮かれていた日本人は気にしませんでしたが。
そして、この事件により三井物産の社内報である三井海外ニュースは廃刊になりました。
南アフリカの白人支配層との長年の信頼関係により、南アフリカで日本人は名誉白人どころか実質的に白人とされ、日本人なら白人専用施設も全て自由に使って良いと特別待遇されました。
日本のバブル経済の時期と経済制裁によるダイヤモンドの取引制限を受けていた時期が重なったために、三井物産はダイヤモンド王ベイリー家から日本に大量のダイヤモンドを輸入していました。ベイリー家は日本の大正と昭和末期の2回のバブルで大儲けしているわけで、そりゃあ日本人を名誉白人にするよね……。
そして皮肉なことに、メスベン家はジンバブエの経済発展に貢献した功績を認められ、悪名高き独裁者であるムガベ大統領から名誉黒人に認定されました。白人の財産没収の対象から逃れ、現在も子孫は富豪として暮らしています。ブラワヨの鉱山会社は株式の半分を黒人に譲渡したことになっていますが、実際はベイリー家と名誉黒人メスベン家が半分ずつ持っている100%白人経営です。
ちなみに、バブルとアパルトヘイトが崩壊した現在、名誉白人の地位は中国人に取って代わられています。
参考:「三井物産社史」「Wikipedia」「第112回国会 外務委員会 第6号」ほか
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2024.10.02 20:00心霊日本人はナゼ名誉白人なのか、歴史の裏で暗躍した死の商人と全員ゴルゴ13な特殊部隊ベイリーズ騎士団の大活躍のページです。南アフリカ、第一次世界大戦、名誉白人、ベイリー家、デルヴィル森の悪魔などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで