日本人はナゼ名誉白人なのか、歴史の裏で暗躍した死の商人と全員ゴルゴ13な特殊部隊ベイリーズ騎士団の大活躍
■ベイリー家のその後
ベイリー準男爵はこの功績により、大英帝国より定員375名しかいない聖マイケル・聖ジョージ勲章ナイト・コマンダー(2等)を授与されています。この勲章を授与されることは英国騎士団員になることを意味しているため、彼の私設特殊部隊は「ベイリーズ騎士団」と呼ばれることになりました。
その後ベイリーズ騎士団は解散してしまい、第二次世界大戦前にはエイブ・ベイリー準男爵も亡くなっているので第二次世界大戦には派兵されていません。
ベイリー準男爵の爵位はその後も南アフリカで世襲され、2番目の子どもで長男のジョン・ミルナー・ベイリー(1900年6月15日-1946年2月13日)が2代目準男爵に、2人目の奥さんとの間に産まれた4番目の子どもで次男のデリック・トーマス・ルイス・ベイリー(1918年8月15日-2009年6月19日)が3代目準男爵になっています。
6番目の子であるジェームス・リチャード・エイブ・ベイリーは戦闘機のパイロットとして第二次世界大戦に参戦、大英帝国勲章を受賞して、戦後は南アフリカの出版社「Drum」を買収・経営していました。
なお、ベイリー家は現在も存続していますが、4代目ベイリー準男爵はいません。南アフリカのアパルトヘイト政策に怒り狂った英国政府によって、3代目の時代に爵位を剥奪されているからです。
■虐殺の地の悪魔
第一次世界大戦で100人以上を殺したベイリーズ騎士団の隊長ウィリアム・ネヴィル・メスベンは、スコットランドで1884年に生まれ、南アフリカに移民してベイリー準男爵の私兵になり、生涯に殺害した人数は軽く千人を超えているバケモノです。
彼は第一次世界大戦後はキャサリン・ケイト・ハルステッドと結婚して南ローデシア(現在のジンバブエ)にある、ベイリー家が経営する鉱山の警備隊長をやっていました。鉱山労働者が暴動を起こしたときには、機銃掃射で400人以上を殺害して鎮圧し、不足した労働者を近隣から人間狩りして集め、鉱山運営を維持しました。さらに鉱山労働者から搾取しまくって私腹を肥やしています。
晩年は人間狩りした鉱山に近い、南ローデシアの都市ブラワヨにある豪邸で家族に看取られながら幸せな最期を迎えています。1974年4月5日没、享年90歳の大往生でした。
人間はどんなに悪いことしても報いとか受けることなく幸せに天寿を全うできる悪い見本です。
なお、ブラワヨとは現地語で「虐殺の地」という意味……。
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2024.10.02 20:00心霊日本人はナゼ名誉白人なのか、歴史の裏で暗躍した死の商人と全員ゴルゴ13な特殊部隊ベイリーズ騎士団の大活躍のページです。南アフリカ、第一次世界大戦、名誉白人、ベイリー家、デルヴィル森の悪魔などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで