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感動しただけで射精に至る京大卒芸人・九月が「自らの性癖と女芸人セクハラ騒動」を語る！

2019.12.08 16:00 文＝ラリー遠田

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――例えば、事務所に入るにあたって「うちの事務所に入ったからには、楽屋でシコるのはもうやめてほしい（インタビュー第3回参照）」って言われたらどうしますか?

九月：ブチ切れて辞めますね。

――そこは譲れないんですね。

九月：のびのびと生きるべくお笑いをしているのであれば、のびのびやりたいので。そこでビジネスマン的な要求は、たぶん僕は飲まないだろうなっていう。

――ビジネスマン?

九月：「職場でシコるな」って言われて「分かりました、シコりません」って言ったらそれはもうビジネスマンなので。シコるってことを通して、自分はここにいるぞ、っていう。

――もし何か問題を起こして謝罪会見とかあっても、そこで射精してそうですよね。

九月：それはすると思います。悪いことじゃないんで。本題と関係ないですし。射精謝罪会見は絶対するでしょうね。

――ところで、九月さんは「女芸人セクハラ騒動（注）」で注目されたことがありましたね。あの件って振り返ってみてどうでしたか?

注：「カフカと知恵の輪」という男女コンビを組んでいた頃の九月（旧芸名：小保内太紀）が、ライブ中に相方の女性が初対面の芸人たちから執拗にセクハラ的なイジりを受けたことをTwitterで告発したところ、大反響を巻き起こし、「女芸人へのセクハラ的なイジりはありかなしか」といった議論に発展した。

九月：あれが先に広まってしまったっていうのが面倒臭かったですね。名前が売れてたり、ネタ見たことがあるっていう状態であれば、いろいろ受け取り方があったと思うんですけど。

――あの一件の後でコンビは解散してしまったわけですが、、やはりコンビとしての活動がやりづらくなったんでしょうか?

九月：めちゃくちゃやりづらかったです。「付き合ってるからそういうことを言うんだろう」とか「好きだからだろう」みたいな受け取り方をされて。

要するに、人間関係を恋愛とかにばっかり回収するような社会の文脈ってあるじゃないですか。あいつがあいつを守ったのは好きだからだ、みたいな。そういうしょうもねえ回収のされ方をされてしまって。舞台に出るときとかほかの芸人と共演するときにも、お客さんからの目線にずっとそれがつきまとったんです。

でも、恋愛がしたかったらお笑いなんてやってないですから。好きな人がいてそれを守りたいんだったら、芸人じゃなくて外資系とかで働いてお金を稼げばいいわけで。それをしていない時点でなめてくれんなよ、ってのがあったので。あれで最初に名が知れてしまうと、男女コンビとしての活動ってのは相当難しくなる。

――こうやって九月さんに話を聞いて、こういう人なんだってことが分かっていれば、明らかにそんな次元のことじゃないってなりますからね。でも、あの事件しか知らない方はそういう偏見を持つんでしょうね。

九月：そうですね。僕はおそらく初見の人が見て分かりやすい人間ではないでしょうし。誰かの個人的な、頭の中のデータベースで簡単に処理されるのも嫌というか。もう少し違うことを考えているよ、と。

――それは当時から僕も思ってましたよ。九月さんの過去のツイートを見ていて、この人は別の意味で相当変な人だなと。だから、論争になっている「女芸人へのセクハラはありかなしか」みたいな、そういう感じの人じゃないと思うんだけどな、って。

九月：僕にも、もっと色々な文脈や立場がありますからね。

――九月さんとしてはそもそもあのツイートがここまで大ごとになるのも本意じゃなかったんですよね。

九月：そう。売名だろうとか言われたけど、いや、これで売名できるかって。あんまり面識のない遠方の芸人からもお説教のDMが来たりしたんですよ。「君はお笑いをなめてる」みたいな。いや、お前、誰だよって思って。先輩かもしれないですけど。

（取材・文＝ラリー遠田）つづく…！

■ライブ情報
12月16日〜18日「72時間軟禁コント暮らし」
場所：京都下鴨yuge
料金：500円　
九月が72時間ガラス張りのアトリエに軟禁され、お客さんが来たらコントをし続けるライブ。外出は入浴のみ、食事は差し入れのみ、睡眠時もお客さんが来たら起きて即コント披露。恐らく日本で一番過酷なお笑いライブ。詳細リンクはコチラ

■九月（くがつ）
コントをしているピン芸人。芸歴4年。京大院卒。稀に絵、音楽、文章。
※ツイッター@twobonai
※note 九月小保内太紀　

＜九月さんインタビューまとめはコチラ＞