耳の中に水が入った時、頭を振って出すと「脳が損傷」する! 研究者が警告… 北島康介は悪い例だった!

■耳の穴から水を抜くには10Gもの加速度が必要

 研究チームは今回、CTスキャンした人間の頭部のデータを使って耳の外耳道の構造体を3Dプリンターで作成、管の中にとどまっている水滴がどのくらいの加速度で抜けていくのかを検証した。

耳の中に水が入った時、頭を振って出すと「脳が損傷」する! 研究者が警告… 北島康介は悪い例だった!の画像3
「Science Alert」の記事より

 チューブ状の耳の穴の中のどこに水がとどまっているのか、またその量によって、必要とされる加速度は異なってくることが明らかになったのだが、どのコンディションでも十分に水を抜くには10Gもの加速度が要求されることが算出されたのだ。この数値は脳に重大なダメージを与え得る値である。

 また小さなチューブにとどまっている水ほど抜くには大きな力が必要とされるため、子どものほうが脳への損傷リスクが高まることも突き止められた。

 したがって頭を振るのは避けたほうがいいわけだが、とはいっても耳の中の水はなるべく早く抜いてしまいたくなることに変わりはないだろう。

 頭を振る以外の解決策としては、単純にゆっくりと頭をいろんな方向や角度で傾けてみることや、耳たぶや耳全体をいろんな方向に引っ張ってみたりすることなどが挙げられる。

耳の中に水が入った時、頭を振って出すと「脳が損傷」する! 研究者が警告… 北島康介は悪い例だった!の画像4
画像は「YouTube」より引用

 また研究チームによれば、アルコールや酢などの液体を数滴耳の穴に垂らしてみてもいいという。これらの液体を追加することで、中で踏ん張っている水の表面張力を奪い一緒に流れ出てきやすくなるということだ。アルコールや酢は水よりも表面張力が弱いのである。

 ほかにもティッシュペーパーで細長いこよりを作って耳の奥に挿入してみる手なども考えられるだろう。次に耳の中に水が入った時には、頭を振るのは、思いとどまったほうがよさそうだ。

参考:「Science Alert」、「SciTechDaily」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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