妖怪、天狗、幽霊…超不思議な中野区「哲学堂公園」が面白すぎる! 心霊「首無しライダー」も出る!?
――B級スポット、樹海や禁断の土地、ホームレス取材を得意とするルポライター村田らむが寄稿!
『中野区立哲学堂公園』に行くために、大江戸線の落合南長崎駅で降りる。
僕は22歳で上京してすぐに、南長崎に住んだので少し懐かしい。
僕の師匠はイラストレーターのレオ澤鬼だが、酒を飲んでしゃべっていると
「お前には哲学がないからいかん」
とよく怒られた。たしかに哲学を勉強したことはないですね、と言うと
「そういうことやないねん。そういうとこがアカンとこや」
とますます怒られた。
どういうとこがアカンのかいつか聞こうと思っていたが、今年師匠は亡くなってしまった。もう聞くことはできなくなってしまった。
僕は哲学がない人間だが、哲学堂公園はとても好きな公園だった。アパートから徒歩20分くらいの場所にあったので、時間があればフラフラと歩いて遊びに行っていた。
町並みは年々変わっていくけれど(そう言えば僕が住んでいたときは、大江戸線も走っていなかった)、哲学堂公園はほとんど変わっていない。僕が生まれるずっと前から、基本的には変わっていないそうだ。
とても奇妙で、不思議で、自然が濃い公園なのだ。
哲学堂は1904年、井上円了によって建立された。井上円了は東洋大学の創立者として知られる人物である。
井上円了は哲学堂を「教育的、倫理的、哲学的精神修養」の公園として構想したという。
こう書くと「ああ七面倒くせえ」と思うかもしれないが、別に頭を使う必要はない。ただ公園内を歩いているだけでかなり楽しい。
哲学堂公園には、実に77ヶ所のスポットがある。ひとつひとつ巡っているだけで、一日を潰すことができる。
スポットにはひとつひとつ、かなり個性的な名前がつけられている。
「直覚経」「絶対城」「宇宙館」「聖哲碑」「髑髏庵」「鬼神窟」……
などなど、中2的なワクワクネーミングが溢れている。
正門にあたる「哲理門」が入り口になる。瓦には一枚一枚「哲」の文字が書かれていてとてもかっこうがよい。
「哲理門」は通称妖怪門と呼ばれている。その理由は、お寺だと仁王像が置かれている場所に「天狗」と「幽霊」の像が設置されているからだ。天狗は「物質の世界の不思議」、幽霊は「精神の世界の不思議」の象徴として展示している。
初めて見たときは、そんな像が設置されていると知らなくて、ギョッとしてしまった。かなり薄暗くてよく見えないのがじれったいし、とてもこわかった。いつかジックリ見てみたいもんだ、と思っていた。
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2024.10.02 20:00心霊妖怪、天狗、幽霊…超不思議な中野区「哲学堂公園」が面白すぎる! 心霊「首無しライダー」も出る!?のページです。妖怪、東京都、村田らむ、中野区立哲学堂公園、井上円了などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで