父親が息子を「殺すしかない」と決意するまで―長男殺害の元農水事務次官、映画化必至の「壮絶人生」とは!?

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画像は、ANNnewsCHより引用

「あまりの壮絶な人生に傍聴席も静まり返るしかありませんでした」

 そう語るのは取材記者の1人だ。今年6月、農林水産省の元事務次官・熊沢英昭被告(76)が東京・練馬区の自宅で、長男の英一郎さん(44)の首や胸などを包丁でメッタ刺しにして殺害した。英一郎さんは無職で、家に引きこもり、両親に暴力をふるうこともあった。そんな長男を悲観し、殺人を犯したわけだが、法廷で明かされたのは、想像を絶する家庭環境だった――。

 「何をしでかすかわからない」。熊沢被告が殺害を決意した理由はこれ以外にない。統合失調症を患っていた英一郎さんは攻撃的で、矛先はまず母親に向けられた。証人出廷した熊沢被告の妻いわく「肋骨にヒビが入ったり、顔に青あざ、鉛筆の芯を思い切り手に突き刺さされたりもありました」。さらに衝撃の事実が明かされる。

兄(英一郎さん)が原因で、縁談があっても全部消えた。(娘は)それを絶望して自殺しました

 英一郎さんに妹がいたことは取材記者の間では知られていたが、全員が「消息不明」と話す理由はこれだった。熊沢被告の妻は心労からうつ病を発症したという。

 それでも英一郎さんとコミュニケーションを図ろうとしていた熊沢被告。就職先でトラブルを起こした息子と5月下旬に同居を始めたが、そのわずか2日後…。

『ごみを捨てろと言いやがって!』と言って襲われました。髪をつかまれてサイドテーブルのところまで引きずられました。必死に逃げました。でも玄関まで追いかけられて、ドアやコンクリートにたたきつけられました」(熊沢被告)

 英一郎さんはしきりに「殺してやる!」と叫んでいたという。そして運命の日が訪れる。

 6月1日。英一郎さんは隣の小学校で行われていた運動会の音に腹を立てていたという。

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