偽装死で世間を完全に欺いた実在の人物10人! 暗殺逃れ、完全犯罪、記憶喪失… 想定外の“転生手口”に驚愕!
■オードリー・マリー・ヒリー
1951年に17歳で結婚したオードリー・マリー・ヒリーは、生活の中で夫に少しずつヒ素を盛って1975年5月に病死させた。夫の死亡でオードリーは3万ドルあまりの生命保険金を受け取った。
3年後、オードリーは娘のキャロルに2万5000ドルの生命保険に加入させてヒ素を盛ったのだが、数回入院するにとどまり毒殺することはできなかった。その後の1979年10月3日にオードリーを疑ったアラバマ当局の法医学テストにより、フランクとキャロルの両方が長期間にわたってヒ素を盛られていたことが判明し、キャロルは“計画殺人”から救われることになった。
当然オードリーは逮捕され、1979年11月9日に保釈されたのだが、その翌日には姿をくらまして別の人間を装って生きることを選ぶ。
オードリーのその後の人生は紆余曲折の連続で、フロリダで出会った男性と結婚してニューハンプシャー州で暮らしたかと思えば、その夫の元を離れて名前を偽ってテキサス州やフロリダ州を渡り歩いた。
失踪中に娘に対する殺人未遂容疑で起訴されていたオードリーは警察の必死の捜査でついに逮捕され収監されることになった。刑務所内では模範囚であったオードリーは1987年に3日間の外出許可を得たのだが、今回も行方をくらます。しかしその4日後に森の中で心臓発作で息絶えたオードリーの遺体が発見された。
■ジョン・ダーウィン
ジョン・ダーウィンとその妻アンは、2000年12月にイギリス北東部で賃貸用物件を購入した後、借金返済に追われる日々を送っていた。
2002年3月21日、ジョンは趣味のカヌーで海にパドリングに出た後、戻ってくることはなく、その日のうちに行方不明になったことが公表された。翌年にはジョンの死亡証明が発行され、アンは彼の生命保険を請求した。しかし実はジョンは人目につくことを入念に避けて息を潜め自宅周囲で暮らしていたのである。
2004年から、ダーウィン夫妻は海外旅行をはじめ、新たな人生をスタートさせる国を探し求めた。2007年、夫婦はパナマで20万ポンド(約2850万円)の土地を購入し、そこにホテルを建設する計画を立てた。パナマ滞在中のジョンは普段の人目を避ける生活から解放されて気分も軽やかになり、各所で記念写真なども撮影したという。
“完全犯罪”が成立しようかという間際になって、ジョンは意外な行動に出る。5年越しの計画がいよいよ実現しそうであるとしてホッと一息入れてしまったためか、なんとロンドンのウエストエンド中央警察署に歩いて出頭したのだ。そして過去5年間の記憶がないと主張したのである。
しかしすでにアンの行動に疑いを抱いていた警察は、2006年にパナマで撮影された夫妻の写真を関係者から入手。記憶喪失というのは狂言であることが証明され、2008年7月23日にジョンとアンのダーウィン夫妻に詐欺罪での有罪判決が言い渡された。
“新しい人生”をスタートすれば、やはり波乱万丈の展開が待っていそうだが、その結末はさまざまだ。いずれにしても第二の人生を成功に導くためには過度なまでの用意周到な計画とストイックな危機管理能力が求められそうだ。
参考:「Alltime Conspiracies」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊偽装死で世間を完全に欺いた実在の人物10人! 暗殺逃れ、完全犯罪、記憶喪失… 想定外の“転生手口”に驚愕!のページです。仲田しんじ、死、転生、偽装、ローレンス・ジョゼフ・バーダー、ジョン・ストーンハウス、ジャコット・ドライエ、ナザリオ・モレノ・ゴンザレス、ケイシー・ニコル、フアン・プホル・ガルシア、ラッセル・パックマン、アルカジー・バブチェンコ、オードリー・マリー・ヒリー、ジョン・ダーウィンなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで