ガンや肥満は「感染」するか…論文内容が超話題に! 非伝染性の病気が伝染するかを探る「マイクロバイオーム研究」とは!?
論文の筆頭著者であるカナダ・ブリティッシュコロンビア大学の微生物学者B・B・フィンレー氏も、この研究の難しさを認めている。
「理想を言えば、病気の人の糞便を健康な人に移植して病気を引き起こすかを見れば良いですが、もちろんそんなことはできません」(フィンレー氏)
フィンレー氏らは動物実験とフィジーで行われたような疫学調査による研究を進めている。マイクロバイオームによる疾病の感染メカニズムがわかれば、その知見は疾病の理解を深める上、新たな治療法の開発にもつながるという。
「実験室で培養した微生物の混合物を『移植』する方法は、おそらく糞便移植より良い方法でしょう。糞便内に含まれる未知のウイルスといった問題を心配する必要がないからです」(フィンレー氏)
また、フィンレー氏はこの研究の公衆衛生上の意義も強調する。
「自分の微生物叢をケアすることが自分自身のためだけではなく、周囲の人々にもメリットをもたらすことを示唆しています」(フィンレー氏)
いずれ、“微生物ケア”が常識になる日もくるのだろうか。マイクロバイオームの研究はまだ始まったばかりだが、この分野の発展が近未来のヘルスケアに大きな影響を与えることは間違いない。
参考:「Live Science」「Science」ほか
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