“空気から肉を作り出す”超マッドな技術をエアプロテイン社が発表! 来年から試食…デブが空気で太る時代に!
空気を原料にしたタンパク質から「肉」を作る――米国のベンチャー企業がそんな夢のような技術を開発したと発表し、注目を集めている。一体どうやって、空気から肉を作るというのか。米紙「Sun Francisco Chronicle」(11月12日付)が報じた。
・Berkeley company makes meat out of thin air (Sun Francisco Chronicle)

記事によると、米カリフォルニア州のベンチャー企業「Air Protein」は、その名の通り、空気から作ったタンパク質(プロテイン)で「肉」を製造することに成功したという。そして、同社CEOのリサ・ダイソン氏が「プロバイオティック生産プロセス」と呼ぶ技術のカギは、空気からタンパク質を作る微生物「ハイドロゲノトロフ」にある。
ハイドロゲノトロフは水素をエネルギー源として利用できる微生物であり、同社はその一種を用いて二酸化炭素と水素、窒素などと水、そして栄養素を組み合わせることでタンパク質を作ることに成功したという。このプロセスはビールやヨーグルト製造などにおける発酵と似ているが、少し異なるものだとダイソン氏は説明する。そして、現在主流の植物を原料とした代替肉よりも、生産に土地や水を使わず、しかも短期間で製造できると述べる。
「微生物はわずか20分~数時間で倍になります。そのスピードは動物細胞を培養したり畑で作物が成長したりするスピードよりずっと速いのです」(ダイソン氏)
米「Sun Francisco Chronicle」の記事に、同社で製造されたタンパク質の写真が掲載されている。いかにもタンパク質というような薄茶色の粉末で、栄養豊富だが味はないという。肉のほか、パスタやプロテインバー、シェイクなどに混ぜ込んで使用することが可能だといい、来年には試供品を配布する予定とのことだ。

ダイソン氏はプロバイオティック生産プロセスの詳細を発表しておらず、実際に微生物がどのような過程を経てタンパク質を作り出しているのかは不明な点が多い。しかし、科学ニュースメディア「Live Science」の記事では、ある種の微生物が空気中の炭素と窒素を取り込んでアミノ酸の骨格を作り、タンパク質を生成することは可能であるとの専門家の証言を紹介しているほか、フィンランドの別のベンチャー企業も同様の技術を発表していると指摘している。
この技術のヒントになったのは、NASAの1960年代の研究だという。宇宙船のような限られた資源しかない場所で食料を生産するために、水素を栄養とする微生物を利用するというアイデアは実はそれほど新しいものではない。とはいえ、もし実用化できたならば、地球上の食糧生産を効率化し、しかも二酸化炭素の排出量を減らせ、宇宙開発にも応用できると、そのメリットは計り知れない。
海外でますます盛り上がる代替肉市場。その波はいずれ日本にも訪れるだろう。「空気肉」が一体どんな味なのか、今から楽しみである。
参考:「Sun Francisco Chronicle」「Live Science」「Air Protein」ほか
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