ザ・スターリンの高円寺再開発反対パレードを突撃取材! 「安倍不要」カラッポで中身のない日本社会を揶揄! ライブ情報も
昨年、11月10日、JR高円寺駅周辺(杉並区)で行われた「高円寺再開発反対パレード」という名のサウンドデモは、じつに衝撃的だった。先頭を務めるトラックの荷台に乗っていたのは、「パンクロッカー労働組合」(バンド名)の面々と、ザ・スターリンのオリジナルメンバーのひとりであるイヌイ・ジュン(Ds)だ。彼らが演奏したのは、パンク・ロックバンド ザ・スターリンの往年の名曲だ。
現在、高円寺駅周辺では再開発の計画が進んでいるが、駅周辺には、まだ「昭和の香り」を色濃く残している商店街がある。近い将来このような街並みも見られなくなってしまうと思うと胸が締め付けられる。このまま高円寺も「渋谷や下北沢のようになってしまう」と、危機感を抱いている人も多い。
「今回、ぼくは『バックロック労働組合』(というバンドに)『臨時工』として参加しました。このバンドは、若い人がやっていて、非常に良いんですよ。この日は、ドラムの彼が来られなかったので、自分が入りました」(イヌイ・ジュン)
ザ・スターリンは、遠藤ミチロウとイヌイ・ジュンを核にして、1980年に結成されたバンドだ。当時のザ・スターリンは、ありえないパフォーマンスを繰り広げて、物議を醸していた。ヴォーカルのミチロウがステージから豚のアタマやその臓物、ゴミなどを観客に向かって投げつけていたのだ。観客の方もそれに負けじと、爆竹に火をつけてステージに向かって投げたり、消火器の薬剤を噴射したりするなど、手が付けられない状態で、興奮した観客がミチロウに殴りかかることも日常茶飯事だった。80年代前半、筆者はそんな混沌極わるザ・スターリンのギグ(コンサート)に通っていた。
この日演奏された曲は、「ワルシャワの幻想」と 「STOP JAP」、「負け犬」、「猿」などだ。「負け犬」が演奏されたときは、思わず「やった!!」と呟いてしまった。
「政治家どもが歌えば、資本家どもが笑い出す、裁判官は狂いだす……」(「負け犬」(『STOP JAP』収録。82年)
「『政治家どもが歌えば、資本家どもが笑い出す、裁判官は狂いだす……』。これは今の政治状態を風刺してるわけであって、今聞けばストレートに理解できるんだけども、ミチロウは、40年くらい前にこういう歌詞を書いているわけですよ。それがエライとこですよ」(イヌイ・ジュン)
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