ザ・スターリンの高円寺再開発反対パレードを突撃取材! 「安倍不要」カラッポで中身のない日本社会を揶揄! ライブ情報も

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 「負け犬」は、『STOP JAP』というアルバムに収録されて、82年に発売された曲だ。オールドファンならば、記憶していることだろう。ギグに来ていた観客の大半は、「負け犬」などを聴きながら拳をあげていた。

 ミチロウの歌詞には不明瞭なところが多く、想像することさえ難しいものもある。もともと歌詞というものは、そのようなものなのかも知れないが、それでも何曲か聴いてみれば、「カラッポで中身のない」日本社会を揶揄していたことは、すぐに理解できる。

 80年代前半、筆者はミチロウの吐き出す群青色の世界にのめり込んでいた。ギグに行くと写真を撮っていたが、そのギグに集まっていたのは、もちろんミチロウやザ・スターリンのファンだ。入場料を払ってまで来ているのだから、ミチロウの歌詞に共感している人たちだけが集まっていたわけだ。

 だがそれから40年の年月が過ぎ、今回の「高円寺再開発反対パレード」では、当時としては考えられないことが起こった。ミチロウを知らない人、パンク・ロックを知らない人たちがザ・スターリンの曲を聴く“ハメ”になったのだ。このような人たちが、歌詞の意味を即座に理解できたとは思えない。それでも、「外」で演奏されたところに意味があると思った。

「ネトウヨ化しちゃったこの時代に『バックロック労働組合』のような若い人たちが頑張ってます。意識を持ってやってます。まだ30代前半ですよ。20代のドラマーもいます。これだけ意識高くやってる若いパンク・バンドなんて、そうそういないから大事ですよ。この日は、 天皇陛下即位パレードがあったわけです。それがあったんで『猿』(という曲)やったんですよ。警官とか聴いてても(歌詞の内容なんて)分かんないし。逆にそのことで逮捕になったら楽しいですね(笑)」(イヌイ・ジュン)

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 この日、トラックの後ろには200人以上が続いた。その中には、革ジャンを着た人たちもいた。髪の毛をそそり立たせている者もいた。そこには、「ザ・スターリンの曲を聴くぞ!!」という想いがあったはずだ。青空の下、「パンクロッカー労働組合」のヴォーカリスト村上豪が雄叫びをあげていた。カッコよかった。

「(再開発によって)下北沢なんかぁ、ひどいことになっちゃった。電車も地下に埋めちゃったし。それで利便性は上がってないんです。高円寺は、下北沢よりもマシかもしれないですけど、(大通りができると、それが)庚申通りという商店街もかすめるわけですから、あの辺全部なくなっちゃうわけですよね。西荻と阿佐ヶ谷でも再開発計画が進んでいるんです。ここは連帯してやってかないといけないですね。高円寺に関しては、我々が生きているうちにすべてが変わるとは思えないですけど、次世代は楽しめないでしょうね」(イヌイ・ジュン)

 イヌイ・ジュンは、59年に兵庫県尼崎市で生まれた。被差別部落が近くにあり、在日韓国朝鮮人の問題もあった。中学生になると、芦原橋の解放会館(大阪市浪速区)にも通った。大学進学のため東京へ来てから住んだのが国立市で、アパートの向かいに住んでいたのがミチロウだ。このことがザ・スターリン結成に繋がっている。その前は、某セクトで三里塚に通っていたこともある。成田空港建設反対のためだった。 

「当時、ミチロウも僕も『音楽に政治を持ち込むな。持ち込まないようにしようぜ』と言ってましたね。個人的に運動に参加してやるのは構わないけど、音楽に乗っける歌詞としてはいかがなものかと。で、忌野清志郎っていうのは、反原発の歌じゃないですか。我々はそれはやらなかったんですよ。それはただのアジテーションなわけですから。3.11以降は、すっかりミチロウも反原発の人になっちゃったけど。時代が変わったんだねと。でもまぁ、(歌詞が)2回3回裏返ってないとつまんないということなんです。そういう詞は、ミチロウじゃないと書けないようなものなわけですよ」(イヌイ・ジュン)

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