新型コロナを日本のSF作家「小松左京」が完全予言! パンデミック後に大地震→核戦争勃発も!?

―― まさか小松左京は予言者だった!?

(神ノ國ヲ) 可能性は否めません。彼は星新一(1926-1997)と筒井康隆(1934-)と並ぶ、日本を代表するSF作家です。しかし、あの膨大な著作活動と「未来」への想像力はどこから来たのでしょうか。

 たとえば、小松独特の人類史全体を構想する文体は、1997年のジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』、2016年のユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福』にも通底します。しかし、小松は、すでに1967年の時点で『未来の思想―文明の進化と人類』を記しています。アメリカの生物学者、イスラエルの歴史学者に先駆けて、なぜ日本の小説家が、そのような視点を得ることが出来たのか。おそらく、何かしら未来を予見する能力があった、または可能世界と接続する方法を持っていたと思わざるを得ません。

画像は「getty images」より

―― 小松作品に次なる予言が隠されていると……?

(神ノ國ヲ) 若い世代にとって、小松左京といえば「あの作品」のほうが有名ですね。そうです、2006年に再び映画化され大ヒットとなった『日本沈没』です。1973年の原作と映画版に比べて、相違点などはありますが、かなり忠実に映像化しています。実は、この作品の公開がいわく付きです。原作においては、日本の人口が減少し始めた翌年に「日本が沈没」するのですが、2006年映画版の公開が、まさにそれに当たるのです。不気味ですよね……。

――まさか巨大地震の同時多発……!?

(神ノ國ヲ) 地震予知は人類の悲願ですが、いまだ成功していません。しかし、小松左京の作品には、意図的に時代や条件をズラしているようにも見えますが、今回のコロナ災禍への警告的な予言が含まれています。さらに気になるのは、映画『復活の日』における一場面です。人類死滅後の崩壊した教会で、主人公がキリスト像に暴言を吐いています。「あなたは何をしているのですか そんな所で ひとりで… 答えてくれませんね では いつまでもそこに寝ていなさい」。読み方によっては、人類の悲痛な叫びと怒りにも、また「神は黙っているのだ、好き放題やってもよい」という悪魔的な自信にも聞こえます。小松左京の可能世界を垣間見た能力は、もしかすると悪魔との契約による力かもしれません。そして、小松作品の次なる予言は「巨大地震」の可能性を示しているのです……。

文=神ノ國ヲ

学術論文からオカルト記事まで。
京都大学の博士課程に所属中。
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