【衝撃】幻覚剤でうつ病を治す「サイケデリック療法」がもうすぐ実現! 英高級紙が掲載「LSDやキノコが脳を“作り変えて”うつ原因を消す」
現在のうつ病の薬物治療は「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」を一定期間服用することが主流になっているということだが、副作用も伴い、治療というよりもむしろ症状を緩和させるための方策に過ぎないという。
「メンタルヘルスケアに大きな進歩はありませんでした。サイケデリック療法は現在の治療法とは大きく異なります。従来の薬物治療は何十年もの間、精神医学を支配しており、実際、多くの人々が心理療法を好みますが、費用が高く、アクセスが難しく、おそらくさしたる効果がありません」(ハリス博士)
その一方でサイケデリック療法は、より包括的な治療パッケージで、心理的にサポートされた少数の投薬セッションを伴い、評価、準備、および統合(後に自分の経験を話し合う)の手順をとるものであるという。そして使用されるサイケデリクスは、脳の「可塑性(plasticity)」を向上させる働きがあるという。つまり脳を“作り変えて”、うつの原因を抜本的に取り除くのである。
■5年以内の実現を目指す
従来のSSRIを使った薬物治療は、感情を抑制することでうつ気分を感じにくくしていた側面があるというが、サイケデリック療法の場合、患者のメンタルにいくつもの“窓”を開く体験になるということだ。感情を押し殺すのではなく、さまざまな臨場感溢れる“幻覚”を見ることで、脳が活発に働き可塑性のポテンシャルを急速に高めるのである。
今回のパンデミックの前には、植物ベースのサイケデリックな治療や“セレモニー”のために、ヨーロッパと中南米にもサイケデリクスの市場が盛り上がりを見せていたという。またアメリカでは医療大麻解禁の流れなど、サイケデリクスの使用に関するポリシーを自由化するための多くの取り組みがある。その中で最も野心的なのはオレゴン州で、今年からオレゴン州の医療システムにおいて合法的なシロシビン療法を段階的に行うことを目指しているという。
「シロシビン療法のライセンスを取得するためのこれらの労力は、今後5年以内に北米およびヨーロッパ全体でそれを販売できるようになることで報われます。ただし、医療大麻の場合と同様に、正式なライセンス供与の前に使用が拡大し始める可能性は十分にあります」(ハリス博士)
ハリス博士が率いる「Centre for Psychedelics Research」は、サイケデリックス療法の研究だけでなく、将来的に認可を得るサイケデリックケア施設のプロトタイプとしての役割も持っているという。
5年以内の実現を目指しているサイケデリック療法だが、ハリス博士はコロナ後の社会を変える“ゲームチェンジャー”になり得る医療技術であることを示唆している。意識や感覚の変容をもたらすサイケデリクスを活用した療法が合法化されることで、単に医療の世界のみならず、人々の世界観や価値観にも影響を及ぼすムーブメントになったとしても不思議ではないだろう。
参考:「The Guardian」、「Imperial College London」ほか
文=仲田しんじ
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2024.10.02 20:00心霊【衝撃】幻覚剤でうつ病を治す「サイケデリック療法」がもうすぐ実現! 英高級紙が掲載「LSDやキノコが脳を“作り変えて”うつ原因を消す」のページです。仲田しんじ、うつ、LSD、マジックマッシュルーム、シロシビン、幻覚剤、サイケデリック療法などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで