妊婦の腹を裂き、胎児の“生ぎも”を飲む「ヤマンバ」伝承の怖すぎる結末とは…!? ドラマ「妖怪シェアハウス」を民俗学者が深堀り!

——話題のドラマ「妖怪シェアハウス」を気鋭の民俗学者・畑中章宏が解説!

妊婦の腹を裂き、胎児の生ぎもを飲む「ヤマンバ」伝承の怖すぎる結末とは…!? ドラマ「妖怪シェアハウス」を民俗学者が深堀り!の画像1
画像は「テレビ朝日」より引用

「妖怪シェアハウス」の第六怪には“ヤマンバギャル”が登場する。ガングロで髪の毛を脱色した彼女たちが跋扈したのは、もう十年以上前のことではなかったか。ヤマンバ=山姥は言わずと知れた恐ろしい妖怪だが、その呼び名が、まるで称号のようになっていたのだから不思議なものである。

 妖怪としての山姥は、山奥の岩屋などに棲んでいて一夜の宿を乞うたものを取って食らう。山姥は、かつては全国各地に棲息して、多くの旅人を襲ったようだが、その代表的なものは、東北福島の「安達ヶ原」というところにいた。世に「黒塚の鬼女(鬼婆)」など呼ばれる山姥はこんな伝承とともに語り継がれてきた。

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鳥山石燕『画図百鬼夜行』より。画像は「Wikipedia」より引用

 昔、京の都に「いわて」という老女が、口をきくことができない姫の世話をしていた。占い師にみてもらうと、おなかの中にいる子どもの“生ぎも”を飲むと話をできるようになるということだった。

 そこでいわては、生ぎもを得るため奥州に下った。

 いわては、阿武隈川のほとりに住んで、旅人を泊まらせては、生ぎもをとっていた。そんなある日、生駒之助と恋衣という若い夫婦がやってきて、宿を乞うた。妻の恋衣は子どもをみごもっていた。

 その夜、恋衣が腹痛を訴えたので、生駒之助は薬を求めに出かけていった。その隙をみて、いわては出刃包丁で恋衣の腹を裂いた。恋衣は、「私は母を尋ねて歩いているのです。心当りの旅人がいたらお話しください」と言って息絶えた。

 恋衣が持つお守り袋を開いてみると、恋衣はいわての娘だった。自分の娘を殺し、孫を殺したことを知ったいわては、発狂し、鬼女と化した。

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