怖すぎる「醜女」伝説がヤバイ! 食べ物に対するどん欲さ、追走のしつこさ…ドラマ「妖怪シェアハウス」の黄泉醜女を民俗学者が深堀り!
——話題のドラマ「妖怪シェアハウス」に登場する妖怪を気鋭の民俗学者・畑中章宏が解説!
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第七怪では「黄泉醜女(ヨモツシコメ)」の活躍が観られる。
黄泉醜女は、文字どおり「黄泉(よみ)の国」にいる“醜い女”で、『日本書紀』では「醜女」のほか「泉津醜女」や「泉津日狭女(よもつひさめ)」、『古事記』では「予母都志許売」と記される。
誰もが知っているように、日本神話で国産みを果たしたイザナギ・イザナミのうち、妻神であるイザナミは、火の神カグツチを産んだとき、陰部にやけどを負って亡くなってしまう。イザナギは亡きイザナミに会うため黄泉の国までやってくるが、妻の体は無残にも腐敗していた。恐怖のあまり逃げ帰ろうとするイザナギに、イザナミは「恥をかかせたな」と叫び、追っ手に遣わしたのがシコメである。
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シコメから逃げながら、イザナギが黒い髪飾り投げつけると山ブドウの実がなった。シコメが山ブドウを拾って食べているうちに、イザナギは逃げて行くが、まだ追いかけてくるので櫛の歯を折って投げ捨てると、タケノコが生えてきた。シコメがタケノコを抜いて食べているうちに、またイザナギは逃げて行った。
イザナミは、今度は八柱の雷神と黄泉の軍勢に追わせたが、イザナギは十拳剣(とつかのつるぎ)を振りながら逃げて行く。イザナギはなんとか黄泉の国とこの世の境目にある「黄泉比良坂(よもつひらさき)」の麓までたどり着き、そこに生えていた桃の実を3つ投げつけると追っ手たちは逃げていった……。
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