米国が「イスラム国」を作った決定的証拠資料! 凶悪テロリストらに武器を横流し…オバマとヒラリーの策略だった!?

 奇妙なフライトは他にもある。2015年5月12日には、アゼルバイジャン空軍の航空機が18トンのRPGをブルガリアからアゼルバイジャンに運んでおり、公式な売り手は米国の小規模国防請負業者である「パープルショベル」で、公式な買い手はアゼルバイジャン国防省、兵器の製造元はブルガリアのVMZ軍事工場だったという。しかし、RPG はアゼルバイジャンには到着せず、米空軍の主要施設があるトルコのインシルリク空軍基地で降ろされたというのだ。

米国の請負業者がシルクウェイ航空を利用して、武器を東欧からイラクへ運んだことを示す漏洩文書の一部。画像は「sott.net」より

 RPGをシリア国境近くの米軍基地に降ろした最もあり得そうな理由は、そこからシリアの反政府勢力や「イスラム国」に武器を横流ししたということだろう。他にも米国の会社がシルクウェイ航空を利用して第三国に武器を輸出しているケースがあるそうだ。

 米国の国防請負業者「ケムリングミリタリープロダクツ」は、2016年10月18日の便で、15. 5トン122mmのロケットをアフガニスタンのカブールに輸送するはずだったが、なぜかパキスタンのラホールに着陸し、そこで2時間滞在してからアフガニスタンに戻ったという。考えられるのは、同請負業者がパキスタン経由でタリバンに武器を流したということだろう。その目的は、中国とロシアの経済拡大に対する障害としてアフガニスタンでのタリバンの軍事的存在の継続を正当化するためだと「sott.net」の記事は指摘している。

 テロリストへの武器の横流しには、米国だけでなくサウジアラビアも関与していた。2017年4月28日と5月12日に、サウジアラビアはアゼルバイジャンからブルガリアへ、そしてコンゴ共和国のブラザヴィルへの外交便を2便送った。これらの便には対戦車擲弾やSPG-9無反動砲、GP-25グレネードランチャーが積まれており、公式な購入者はコンゴ共和国警備隊だったそうだ。しかし、これと全く同じ武器がモスルにあった「イスラム国」の武器庫から発見されたという。

画像は「sott.net」より


 「sott.net」の記事は、「ロシアが介入する前に、なぜ『イスラム国』がシリアを制圧し、シリア軍をほぼ撃破し、その過程で何十万人ものシリア人を虐殺することができたのか不思議に思っていた人も、今はその理由を知っているはずだ」と締めくくられている。

 2016年の米大統領選でトランプ大統領が、「『イスラム国』を作ったのはオバマとヒラリーだ」と指摘したのも、こうした文脈があってのことである。また、そのことを考慮すれば、トランプ大統領がシリア撤退を断行したのも筋が通っている。中東への介入を止めるということは、同地域の覇権をロシアに引き渡すことを意味するからである。よって、ロシアと争うためにテロ組織を支援する必要もなくなる。

 今年の大統領選で民主党のバイデン氏が当選した場合、また米国が中東情勢を泥沼化させる可能性もあるだろう。『イスラム国』がふたたび台頭することもあるかもしれない。米大統領選の行方にますます注目する必要がありそうだ。

 

参考:「sott.net」、ほか

TOCANA編集部

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