「エイリアンはブラックホールから無限エネルギーを得ているかも」科学誌掲載! エイリアン文明存在か

 この広い宇宙で地球外知的生命体を探すには、一体どうたらいいのか? この難題に新たな可能性が提示された。今月発表された論文によると、非常に進んだ文明を持つエイリアンは、ブラックホールをほぼ無限のエネルギー源として利用しているかもしれないというのだ。科学ニュースサイト「Live Science」(1月25日付)が報じた。

Aliens could be sucking energy from black holes. That may be how we’ll find them. (Live Science)

画像は「Live Science」より引用

 ブラックホールの周囲は強い重力によって時空が歪み、光すらも脱出できない領域が存在し、このような領域の境界を事象の地平面と呼ぶ。今月13日に専門誌「Physical Review D」に掲載された論文によると、事象の地平面のすぐ外側で、ブラックホールからエネルギーを意図的に抽出することができる可能性があるという。

 ブラックホールは非常に早く回転しているため、事象の地平面のすぐ外側の領域では、物体は光速よりも速く引きずられて負のエネルギーを持つと考えられている。事象の地平面の外側にいる物体はブラックホールから逃れることが可能であり、これを利用することでブラックホールからエネルギーを取り出せるというのだ。この大胆な仮説は1969年に2020年にノーベル物理学賞を受賞した物理学者ロジャー・ペンローズ氏によって提唱され、ペンローズ過程と呼ばれている。

 今回の論文はペンローズ過程の考察をさらに深めたもので、磁気リコネクションという現象によって効率的にエネルギーを取り出せる可能性があることを示している。論文著者の1人、米コロンビア大学のルカ・コミッソ氏によると、太陽のような星の表面にあるプラズマの中では強い磁力線が壊れ、再結合する磁気リコネクションが起き、その過程で磁場エネルギーが熱や運動エネルギーに変換されているという。ブラックホール周辺にある膨大なプラズマ内でも似たような反応が起きており、そのエネルギーの一部はプラズマジェットとして放出されている可能性があるということだ。

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