モスマンはやはり生きている? 予知をするUMAの真相と世界の“有翼人史”に奇妙なリンク

■モスマンが、地元住民に伝えた不吉な数字と災い

 実はこの事件には後日談があり、モスマンの赤い目を視認してしまった男の家族が夜な夜な掛かってくる電話に戦々恐々することになる。なぜなら、その男しか知らない個人情報を話し、信用させたところで、未来に起こると思われる橋の崩落事故を予言するのだ。「そこに行くな」と、知らせてくる。また、他にモスマンを目撃した住民も、森の中で仮死状態で発見され…。

 男はなんとか電話で告げられた「未来に起こる災害」を未然に防ごうと努力したが、結局、事故は発生してしまった。

 事前に「46」という数字と「橋」というキーワードだけ知っていたが、突き止めた時には既に遅かったのだ。1967年の冬の川にかかるシルバー・ブリッジ、耐荷重を超える荷物を運んでいたトラックが立ち往生、渋滞で多くの車が橋の上に止まってしまった。その前後にいた乗用車が、橋とともに川に崩落、多くの被害者を出す大事故になってしまった。なんとか助けられた人々を除く被害者の数はぴったり「46」だったのだ。

画像は「Getty Images」より引用

■モスマンの正体とは!?

 多くの人々は当時流行っていたバットマンのパクリだとか鷺や鶴の見間違いだと断定されてしまった。ただ翼長3メートルとか、背丈2メートルでは、サイズが合致しないし、そもそもモスマンが電話で未来を予知してくるというだけでも異常な話だ。

 ちなみに、大きな自然災害や戦争や事故の前に現れる妖怪やUMAの不吉な話は世界中に存在する。2020年に復活した江戸時代の妖怪「アマビエ」「アマビコ」もその一つだし、九州・四国・中国地方に現れた人面牛「件(くだん)」も人語を介して予言を行うという共通点がある。

 さて、ポイント・プレザントの事件から10年後の1976年4月半ばに、英国南西端の半島の街コーン・ウォール州モウマン村の子供達が教会の上を飛んでいた「アウルマン(フクロウ男)」を目撃、顔はミミズク、胴体は人間のようだったとしているが、恐ろしくなった子供達は急いで逃げ出した。さらに3カ月後の7月初旬にも二人の女の子が、教会の周りの森の中でアウルマンを目撃している。松の木に止まり、足にはかぎ爪、全身が灰色、成人ほどの背丈で、目は大きく脈動していたが、飛び去って行ったようだ。翌日も三人以上の女の子がアウルマンを目撃、村人たちも騒ぎ出すと、アウルマンは姿を消してしまう。

 30年後の2003年、再びモスマンがポイント・プレザントの橋脚に止まっている所をカメラで連続撮影されている。身長が2メートル、全身が黒い毛で覆われている。背中に羽のある蛾のような姿をして、人間のように二足歩行できるようだが、羽ばたくのでは無く滑空するように飛ぶそうだ。キィキィと鳴きながら人を襲うらしい。この蛾男の出現でポイント・プレザントが有名になったので、それを記念して3メートルほどのモニュメントが建てられている。

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