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マスコミの脅迫じみた「LGBTQ＋キャンペーン」に海外のネット民もうんざり →「スーパーセクシュアル＃」誕生へ…その裏側（東大教授）

2021.03.21 16:00

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　他人ではなく自分自身が女性化することに興奮する男性の性的嗜好は、みなさんご存知のオートガイネフィリアautogynephiliaだ[2]。これは性同一性障害と誤診されやすく、「トランス女性でレズビアン」というややこしい存在となって社会的トラブルの原因を作ってきた[3]。もちろん、自分を女性だと思い込んだりせずに自己女性化趣味だと自覚してさえいれば、オートガイネフィリアは無害な存在であり、尊重に値する性的指向である。

　このように多様なセクシュアリティの中で、スーパーストレートも尊重されるべきＬＧＢＴＱ＋の一形態であることは確かだろう。

　さて、「スーパーストレート」がトレンドになると、「私もそうだ」「僕もそうだ」という投稿が相次いだ。ストレートだけでなくＬＧＢの間でも好評を博し、「私はスーパーレズビアン」「俺はスーパーゲイ」「僕はスーパーバイセクシュアル」というカミングアウトが堰を切ったように大量発生したのだった。

　とりわけレズビアンにとって、「スーパーレズビアン」という超マイノリティを名乗れるようになったのは朗報だろう。レズビアンパーティのエロノリタイムにトランスレズビアンも参加させろとか、ガラスの天井をもじった「木綿の天井cotton ceiling（シス女性の下着を突破してこそ真の平等）」[4]とか、一部のトランス女性からの圧力に悩まされてきたのだから。

　これら多くの「スーパー◎◎」は総称して「スーパーセクシュアル」と呼ばれるらしい。スーパーセクシュアルの発見は、ＴとＬＧＢとの間の対立を再考させ、マイノリティの分断を高次の多様性へ昇華させる可能性を秘めている。スーパーセクシュアルをトランスフォビア認定する輩こそが、「スーパーフォビア」[5]の病に侵されているのだ。

　さて、「スーパーストレート」「スーパーレズビアン」「スーパーゲイ」はわかるとして、「スーパーバイセクシュアル」とは何だろう。生物学的男性にも生物学的女性にも惹かれるバイセクシュアルは、シスかトランスかにこだわりはないはずでは？　もしこだわったら、それこそ差別ということになりはしないか。

　当事者の言い分はこうだ。「スーパーバイセクシュアル」とは、「異性ホルモンcross-sex hormoneや性別適合手術で改変されていない有機身体organic bodiesに魅力を感じる自分の性向を肯定する呼び名」だ[6]、と。

　なるほど。有機農法にこだわる人を批判するのが的外れであるのと同様、有機身体を偏愛するスーパーバイセクシュアルを責めることもできまい。「薬依存やホルモン依存で不自然に変わることなく、ありのままに生きるあなたこそが素敵だよ」という「Ｔへの健康人生のすすめ」の側面も感じられる。環境保護活動との掛け持ちも多いＬＧＢＴＱ＋活動家としては、有機身体偏愛には共感せざるを得ないのではなかろうか。

[2] 自分が男性化することに女性が性的興奮を覚えるオートアンドロフィリアautoandrophiliaもあるが、オートガイネフィリアに比べるとはるかに少数である。
[3] https://truncheon.hatenablog.com/entry/2020/03/18/182618
[4] https://tocana.jp/2019/05/post_95219_entry.html
[5] https://www.urbandictionary.com/define.php?term=superphobia
[6] https://www.lipstickalley.com/threads/teens-superstraight-hashtag-goes-viral-trans-activists-threaten-to-kill-his-mother.4463413/

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