【未解決】ロシア山中で6人が次々怪死! 痙攣、目から血、頭を打ちつけ…ディアトロフ峠よりやばい「ハマル=ダバン事件」とは? 唯一の生存者は不可解証言

 ロシアでの遭難事故といえば1952年のディアトロフ峠事件が有名であるが、ハイカーグループが山中で不可解な死を遂げた事件はまだ他にもある。その一つが1993年8月に起きたハマル=ダバン事件である——。

A Bizarre Mass Death and Lone Survivor in the Russian Mountains (Mysterious Universe)

 1993年8月2日、登山インストラクターのリュドミラ・コロヴィナ(41)率いるグループ7人は、ブリヤート共和国ムリノにやってきた。目的は風光明媚なハマル=ダバン山脈でのトレッキングで、数カ月前から綿密な計画を立ててトレーニングを行なっていた。メンバーはリュドミラの教え子たちで、子供の頃から可愛がってきたアレクサンドル・クリシン(23)を筆頭に、タチアナ・フィリペンコ(24)、デニス・シュヴァチキン(19)、ヴィクトリヤ・ザレソバ(16)、ティムール・バパノフ(15)、ヴァレンチナ・ウトチェンコ(17)と若者ばかりだったが、いずれもリュドミラの訓練で十分鍛えられており、チームワークもばっちりだった。

画像は「Medium」より引用


 天気予報の予想も晴れで、一行は幸先の良いスタートを切った。最初の2日は快晴で、気持ちの良い夏の山の中を予定よりも進むことができたという。だが8月4日、事態は急転。天気予報は外れ、冷たい雨が降り始めたのである。天候は悪化し、一行は大雨が止むのを待つしかなくなってしまった。

 一行は木の生えていない斜面でキャンプすることになったのだが、近くに森があったにもかかわらず、なぜリュドミラがこんな場所を選んだのかはわからない。皆、服も荷物もびしょ濡れで、この日は火を起こすこともできなかった。とはいえ、メンバーは体力溢れる若者ばかりで、翌朝は元気に出発した。

最後のキャンプ時の写真。画像は「Medium」より引用

 この日、一行はリュドミラの娘ナタリアが率いる別グループと合流する予定だった。ナタリアのグループは無事合流地点に到着し、夜遅くまでリュドミラグループを待った。だがいつになってもリュドミラたちは姿を表さず、ナタリアは悪天候で引き返したのだと考え、自分たちだけで先に進むことに決めた。この時点でナタリアは母たちの無事を疑っていなかったが、リュドミラグループはその後行方不明になってしまった。

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