地球温暖化時代を生き残るのは日本人だった! 我々がもつチート級の熱中症耐性、「バターン死の行進」真相も…天才・亜留間次郎が解説

【薬理凶室の怪人で医師免許持ちの超天才・亜留間次郎の世界征服のための科学】

■日本人のチート能力

画像は「Getty Images」より引用


 地球温暖化に伴い、夏になると過酷な暑さで倒れる人が続出していますが、なぜか日本人には異常なほどの熱中症耐性があるようです。

 熱中症の耐性は国によって差が大きく、日本人は特に高い耐性があり、逆に地中海性気候の地域で育った人間は低い傾向があります。熱中症の耐性が幼少期に体験した気候に依存すると言われているのと、日本人は狭い日本列島の環境で交配されてきたため、熱中症に弱い遺伝子が淘汰され強い遺伝子が生き残ってきた可能性が考えられます。

 日本は湿度が高いため、汗をかいても蒸発する速度が遅いので、暑いほど汗をかいても放熱効果が頭打ちになります。こうなると、かきすぎた汗は水分と塩分やミネラルの損失でしかないので、日本の環境に適応すると汗が少なめになるようです。

 汗の量は「能動汗腺」の数に依存していていますが180万~400万個と人種差が大きく、少ないロシア人で180万個、日本人:230万個、タイ人:242万個、フィリピン人:280万個と日本人はアジア人の中でも少なめで、日本人は汗をかいても損する分の汗を出さないように最適化されています。この体質は副産物として、日本人の体臭を欧米人よりも少なくしています。

 黒人やアラブ人は400万個に近く、汗を良くかきます、極度に乾燥した地域で暮らす砂漠の民は汗をかくほど放熱できるため意外と汗をかきます。この体質で日本にくると、汗をかいても放熱できずに熱中症になります。

 また、体温の日内変動は日本人の方が欧米人よりも最高温度が0.1~0.3度ぐらい低く、欧米人は日中の最高体温が37度を超えることが普通で欧米の医学書では正常な体温の範囲を36.5〜37.5度としていますが日本では36.6〜37.2度としています(※わきの下に体温計を入れる測り方の体温です)。

 日本人は熱生産を少な目にして、熱帯でも最小の水分摂取で生きることが出来る、地球温暖化時代に適応した民族だったのです。

 よく、昔の人は水を飲むとバテるから飲むなと言いましたが、元々は大陸で戦争をしている時に飲料水が十分に確保できなかった事への苦肉の策として、最小の水分摂取で戦闘を継続できるように厳しく管理したことに由来します。陸軍の方がまだマシで、海軍の場合は船に積まれている飲料水が限られているため、必然的に海軍軍人は厳しい節水を強いられてきました。小中学校で軍事教練が行われていた戦前は当然のごとく体育教師が生徒に「水を飲むな」と言い続け、それが戦後も長く残り続けました。

 ここで悲劇が起きました。日本人は元から世界的にもチート級の熱中症耐性を持っていたために、厳しい水分制限をしてもなんとか乗り切ってしまえます。日本人は自分たちの異常なまでの熱中症耐性を普通の事だと思っていたので、第二次世界大戦では「バターン死の行進」の悲劇が起きました。日本軍は1日14kmぐらい歩くのは普通だと思っていましたが、熱帯のマニラでアメリカ人の捕虜を歩かせたら死屍累々になったのです。

 日本人は「軍の常識の違い」と言いましたが、違ったのは人種民族による熱中症耐性だったのです。

 死んだアメリカ軍捕虜の多くはニューメキシコ州の州兵出身で、雨が少なく乾燥している亜乾燥気候から乾燥気候や、大陸性、高山気候の地域で生まれ育った人たちでした。つまり、高温多湿の熱帯性気候のフィリピンの気候には不慣れなアメリカ人の中でも熱中症耐性が低い人たちが死んでいきました。

 マニラで起きた死の行軍は、単純に強者と弱者を一緒にしたら弱者から死んでいっただけです。

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