人は自ら死期を選んで死ぬ? 植物状態の母親の霊視で分かった衝撃のメッセージ
人は自ら死期を選んで死ぬ? 植物状態の母親の霊視で分かった衝撃のメッセージ…霊能ライターが寄稿!
母の明子は他にもいくつか要望を伝えてくれた。
「あの太った看護師は看護が荒い。痛いことをするから、あの人はもう嫌だ」
「足が冷えて、冷えて、痛くて仕方ない。どうにかして欲しい」
「庭の鉄砲百合はどうなった? 百合の香りを嗅ぎたい。部屋に飾ってほしい」
「お父さんにも看病して欲しい」
「お父さんと綾子、恵子で仲良く暮らして欲しい」
筆者が伝えると、綾子は号泣しながら言った。
「太った看護師が非番の日に、母の体にあざができていることが多くて、虐待を疑っていました。病院には担当を変えるように伝えたから、母にもう平気だと伝えてください。足の冷えは寝たきりなので、氷のように冷たいんです。どうしてあげたらいいんでしょうか? 母は元気な頃、庭に鉄砲百合を植えて育てていました。でも、母が倒れて以来、誰も世話をしていないので枯れてしまいました。今、母がいる病室は相部屋なので、百合の花は香りがきついので、飾ることは断られました。どうしたらいいでしょう? 父の家には今日行って、田口さんの鑑定内容を話して和解します」
筆者は、百合の香りのアロマオイルで足をマッサージしてあげること、お父さんも看病に参加させてあげて欲しいことを伝え、鑑定を終えた。
翌日、姉の綾子から事務所に電話がかかってきた。「昨日、父に、昨日の田口さんの鑑定について話しました。父は何も言わずにただ涙を流しました。百合の香りのアロマオイルを見つけました。これからは父と妹と3人で、母を看病します」とのことだった。
それから2週間後、事務所に妹の恵子から電話があった。
「母は昨日、亡くなりました。父はあの日以来、毎日、母の看病に来ました。3人で母の足をマッサージして、オイルを病室で炊くわけにはいかないので、鼻の近くで嗅がせました。父が一番、熱心に看病しました。母の頭を撫で、語りかけ、母の額にキスをしていました。両親は母が元気な頃から仲が悪かったのですが、夫婦の絆って分かりませんね。それから2週間、母は穏やかな顔で亡くなりました。どうもありがとうございました。もし鑑定を受けていなければ、筆者たち姉妹と父は、一生絶縁状態だったでしょう。母は伝えることを伝えられたので、安心して、自分から“逝った”のだと思います」
筆者はそっと目を閉じた。明子さんが微笑んで天国へと旅立たれるのが見えた。お母さんは最後まで家族の幸せを願っていらっしゃっていたのだろう。
筆者がこういった病気や事故で意識不明の方を霊視・交霊をすると、1〜2週間で親族から「亡くなりました」「いい末期でした」という連絡が来るということがたびたびあった。人は最期のとき、自分で「死ぬ」ことを決めるのだろうか。筆者にはそうとしか思えない。
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