国家公認の超能力者ニーナ・クラギーナ:目から光を出す女、米軍によって文書化された本当の念力

■超能力研究は今後どのような展開を見せるのか

 クラギーナの超能力はそれを誰の前で行うかで本人の負担が大きく異なっていたという。

 実証実験で科学者や軍人の前で念力を発揮する場合、クラギーナの心拍数はより上昇し、強い不安感に襲われ、気分が悪くなることもあった。

 一方でクラギーナのこの能力をすでに知っている友人などの前では実に気楽に超能力を発揮したということだ。

 YouTubeにはクラギーナの動画が複数あり、その中には詐欺的なマジックであると主張しているものもある。クラギーナの念力を認めることは多くの人々の信念体系と既存のパラダイムを脅かすことになるからだ。

 オルタナティブメディアの「The Pulse」の記事は人類はまだ既存の枠組みに合わないかもしれない概念や現象を受け入れたり、探究したすることを躊躇っている点を指摘している。超心理学のようなトピックに関しては、完全に嘲笑の対象とされ、デマとしてラベル付けされ、何十年もの間「陰謀論」と見なされてきたという事実が特に問題を難しくしているという。この大規模な“嘲笑キャンペーン”で我々の集合意識の開放性が著しく損なわれたというのである。

「The Pulse」の記事より

 しかしそうは言っても、我々はこのような現象を無視することはできない。なぜなら、それは人間の意識と我々の世界の認識方法を大幅に拡大する可能性があり、そして実際にそうしている多くの現象の1つであるからだ。現実の本質について発見することはまだたくさんあり、ニコラ・テスラが次のように述べた理由であるという。

科学が非物理的現象を研究し始める日、それはその存在の前のすべての世紀よりも10年でより進歩するでしょう」(二コラ・テスラ)

 本当の変化は内面から生まれ、内面の変革なしに人類文明を変革することはできない。そして今、人類がその過程にあるのだと記事は結んでいる。

 イタリアの物理学者カルロ・ロヴェッリ氏をはじめ、この世界は我々の意識によって形作られているのだという解釈が説得力を高めつつある。こうした観点からすれば超能力は意識の力であり、現状を変える要素の1つでもあるだろう。米ソ冷戦の終結で一度は下火になった超能力研究が今後どのような展開を見せるのか注目していきたい。

参考:「The Pulse」ほか

文=仲田しんじ

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