「た・す・け・て」金縛り現象、タイ人の解釈とは? 金縛り=ピーアムの意味に驚愕!
以前、C先生は本校にほど近い場所でアパートに部屋を借りていた。その物件は同僚の母親が管理しているもので「変な噂が立つといけないので、誰にも言わないように」と深刻な様子で口止めをして話してくれた。
とある休日の午後、何をするわけでもなく部屋にいると、うつらうつら眠気に襲われ始めたと同時に、何かよくないことが起きる予感がした。言葉で説明するのは難しい。ただ、こんなときは決まって不自然な気の流れを感じる。しかし、あまりにも強烈な眠気には抗えず、知らず知らずのうちに眠りこんでしまった。
はっと目覚めた瞬間、嫌な予感が当たってしまったことに気付いた。体が全く動かない。それどころか、自分の体の上に押さえつけるように何かが乗っている感覚がする。恐る恐る視線を腹部に向けてみる。良かった、誰もいない。直後、ほっとしたのもつかの間、再びゾッとするような気配を覚えた。その気配にひきつけられ、操られるように、ゆっくりと横に視線をずらす。視線の先には鏡がある。こんなとき、鏡を見てはならない。しかし目を離せない。金縛りと嫌な気配が強くなる。鏡の中で固まる自分と目が合う。そして、金縛りの正体に気付いてしまう。鏡の中で固まる自分に覆いかぶさり、じっとこちらを見つめる女がいた。
現在、あらゆる心霊現象は科学的に説明可能であるとされる。しかし、本当にそうだろうか。保健室を恐れる生徒、心霊現象に悩む質問者、C先生のように疲れだけでは説明のつかない「何か」の存在を訴える人々がいる。「ピーアム」は覆いかぶさる霊を意味するタイ語だ。あなたの「金縛り」、本当に疲れだけが原因だろうか。
バンナー星人
2004年よりタイ在住。バンコクの公立学校にてタイの高校生に日本語を教える傍ら、2017年に、高野山大学院通信課程密教学修士号取得。仏教とオカルトが織りなすアメイジングなタイの魅力にとりつかれている。
Twitter : @berialshunnya
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