タリバンは米英の喰い物ですか?「9.11本当の陰謀」はコロナ問題にも関わっていた…ジェームズ斉藤
──イギリスも関わっているんですか?
ジェームズ 当然です。もともとアフガンのアヘンを利用したのは大英帝国が最初で、アヘン戦争のアヘンはアフガン製ですので。しかも、CIAに麻薬ビジネスを紹介したのはMI6です。CIAはMI6経由でISIと接触しています。
──ISIの後ろにイギリスもついているんですね。
ジェームズ 裏では繋がっています。実際、先日のCIA長官のアフガン入りの後を追うように、MI6高官もカブール入りし、タリバンと面会しています。米英の諜報機関がタリバンと会談した理由は、今後のアフガン発の麻薬ビジネスについてだったと関係者から聞いています。
──タリバンは米英の喰い物ですか?と思ってしまうぐらいですね。
ジェームズ なにしろ、CIA、GIP、MI6、SASのバックアップを受けて、パキスタン国内でムジャヒディンは誕生しましたので。その数は、1986年から1992年にかけて延べ10万人以上と言われています。言うまでもありませんが、彼らがのちのアルカイダであり、タリバンであり、一部はISにも流れています。
──そうなると結局、欧米が悪くないですか? 特にイギリスは。なにしろ、パキスタンがインドから独立するように仕向けたのはイギリスですよね?
ジェームズ そうです。そもそもアフガンの麻薬ビジネスを始めたのも19世紀の大英帝国です。しかも、ISIの創設者で初代長官はロバート・カーソーン将軍という、生粋の白人イギリス人です。
──えっ、イギリス人なんですか!?
ジェームズ そうです。ここに英国の天才的な謀略性があります。独立させた国の諜報機関を最初から乗っ取っているわけですから。なので、大枠で見れば、やはり超大国の諜報機関が大きなアジェンダを設定しています。ISIのイスラム過激派支援も、大英帝国のスーパー諜報員であった「アラビアのローレンス」の対アラブ工作の模倣です。しかし、今言った経緯によってISIはおそらく世界トップクラスのイスラム過激派ネットワークを持っています。パキスタンISIの最大の特徴は、アフガンのイスラム過激派を訓練し、そしてアフガン本国に返していたことです。タリバンを作ったオマル師もパキスタンISIの訓練を受けていますし、ビン・ラディンもISIの保護下で2011年まで暮らしています。現アルカイダの指導者のザワヒリもパキスタンISIの庇護下で暮らしています。まあ、死亡説もありますが。
──イスラム過激派を養成していたのがISIなので大きな影響力があるんですね。
ジェームズ 実際、26日のカブール空港爆破事件はIS-K(イスラム国ホラサン州)が実行犯だと言われていますが、IS-Kはパキスタンの組織です。あまり報道されていませんが、このテロ事件にはハッカーニ・ネットワークという組織も関わっていて、これはタリバンの別動隊のようなものですが、やはりパキスタンISIの傘下にあります。ハッカーニ・ネットワークはタリバンと対立するISとも協調関係にありますから、パキスタンISIはタリバン、アルカイダ、ISに関与しているただ一つの組織と言っていいかもしれません。
──結局、ムジャヒディンを養成していたことですべてのイスラム過激派の母体みたいになっているんですね。ところで、パキスタンがそこまでイスラム過激派にテコ入れするメリットはどこにあるんですか?
ジェームズ パキスタンの最大の脅威はインドです。インドはアフガンを「インド化」し、そこからパキスタン侵攻の拠点を作ることを狙っています。パキスタンはこれを阻止しようとイスラム過激派を支援しているわけです。映画『ホテル・ムンバイ』でも有名な、2008年11月のムンバイ同時多発テロもパキスタンISIの工作です。
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2024.10.02 20:00心霊タリバンは米英の喰い物ですか?「9.11本当の陰謀」はコロナ問題にも関わっていた…ジェームズ斉藤のページです。9.11、陰謀、陰謀論、アフガニスタン、ディープステート、タリバンと911の陰謀などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで