2時間ごとに記憶がリセットされる16歳少女! 2019年6月11日を無限ループする“魂の牢獄”
人は忘れなくては生きていけない。絶えず取り込まれる情報を際限なく記憶し、整理することは、脳の許容範囲を超えた作業となるからだ。とはいえ、もしも一定時間ごとに記憶がリセットされるとしたら、どうなってしまうのか。
記憶――それは現在、最先端の科学が注目する一大分野だ。自然科学のみならず社会科学、人文科学においても記憶は巨大な謎を構成している。もちろん一般的に記憶は、人格の内面的な一貫性を保つものである。または記録を補助するものともいえる。いわば記録が事実を反映しているのに対し、記憶は事実の意味に関わっている。すなわち記憶を失うことは、人生の意味を失うことにもなりかねない一大事である。
そんな一大事がとある少女を襲った。人類の謎・記憶をめぐる彼女の困難と闘いは始まったばかりであるが、いつ誰が同じ目にあってもおかしくないのだ。当事者へのエールとして、2019年11月の記事を再掲する。
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ビル・マーレイ主演の映画『恋はデジャ・ブ』(1993年)をご存じだろうか。マーレイ扮するTVキャスターがある日、同じ日(この場合、2月2日の祝祭日)を何度も繰り返し生きてることに気がつくというストーリー。
ネタバレは避けるが、自己チューだった主人公が心を入れ替え、人のために生きるようになると、恋の行方も結果オーライで、笑えるし泣けるしの、まさにラブコメの王道のような作品だ。
■毎朝が6月11日、2時間おきに記憶がリセット
しかし、現実はそのようなハッピーエンドとはいかないらしい。
米イリノイ州に住むライリー・ホーナーさん(16歳)は、毎日を悪夢の中で生きているといっても過言ではない。
今年6月11日、ダンスパーティーに出かけたライリーさんは、クラウド・サーフィングで頭上を移動してきた男子生徒に頭を蹴られる不運に見舞われた。その結果は深刻で、毎朝6月11日だと認識して目を覚ますという異常事態に。しかも、記憶は2時間おきに完全にリセットされてしまうのだった。
「もし、わたしが昨日何かを学んだとしても、今朝目覚めれば、完全にデリートされてるんです。だから、今日授業が始まる前にもう一度、全部勉強し直さなきゃいけないんです」(ライリーさん)
最初に病院に担ぎ込まれたときは、ただの脳震盪と診断されたそうだ。
だが、度重なる発作に改めて精密検査をしたところ、なんと左脳が部分的に損傷していることが判明。ところが、脳出血や腫瘍などは認められず、なぜこのような不可解な記憶の喪失が頻発するかは原因不明で、回復の見込みはないという。
ちなみに、脳震盪による短期記憶喪失の多くは再発する可能性があり、6カ月以上続くものは永久的な障害を引き起こして、病状がさらに悪化するリスクもあるという。
ライリーさんは現在、通学を続けているものの、自分のロッカーの場所が思い出せないため、所持品をすべて持ち歩いているそうだ。そして、アラームを2時間ごとにセットして、自分が書いた文字の羅列を見返さなければならないという、次の2時間までの記憶をつなぐために――。
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2024.10.02 20:00心霊2時間ごとに記憶がリセットされる16歳少女! 2019年6月11日を無限ループする“魂の牢獄”のページです。佐藤Kay、難病、脳震盪、短期記憶喪失、デジャブなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで