【未解決】粘着テープと下着で拘束、謎の面識…『八戸市女子中学生刺殺事件』『柴又女子大生放火殺人事件』の共通点
<事件のあらましと前編はこちら>
まず、柴又の事件において被害者となった女子大生は、「口と両手を粘着テープで、両足をパンティーストッキングで縛られた状態」で遺体が発見されている。刃物による傷は右側の頸部に集中しており、遺体を拘束する際に犯人は、被害者のものと思しきパンティストッキングと、持参したと推測される粘着テープ(5cm幅)を用い、完全に被害者の身体を拘束した上で、1Fの和室内に設置された仏壇内のマッチを使って放火しているが、犯行にかかった時間はおよそ40分程度と推測されている。
一方、八戸の事件においては、被害者は部活から帰宅した後、習い事であるバレエ教室に出発するまでのわずか20分程度の間に自宅で殺害されているが、遺体発見時、被害者は上半身のみ学校指定のジャージを身につけ、下半身は裸の状態(ただし乱暴された痕跡はないという)。ジャージのズボン部分は傍らにうち捨ててあったのだという。また、被害者の拘束に際して犯人は、柴又の事件と同様に5cm幅の粘着テープを用いているが、こちらには犬の毛が付着していたそうだ。
ここまででも既に、前述の共通項に加えて「被害者を5cm幅の粘着テープで拘束」「着衣の乱れがあったものの乱暴した痕跡はない」という要素が加わるのだが、これらについて筆者は、「両事件の犯人が別人である」という前提で考えたとき、なぜこれほどまでに似通った要素を持つのかが不思議に思えてならない。さらにいうと、青森の事件で被害者は、下半身に身につけられていたと思しきジャージを剥ぎ取らているが、もし犯人が、ジャージの下にパンティストッキングのような防寒着を被害者が身につけているに違いないと(しかし実際には穿いていなかった)思い込んで、それを目当てに脱がせと考えれば、途端に柴又の事件における手口を彷彿とさせるように思えてくるのだが、如何だろうか。
また、ここまで挙げた奇妙な共通項に加え、筆者が気になっている点がもう一つある。それは両事件ともに、「被害者と面識のある人物によって引き起こされた可能性がある」という部分だ。
実は柴又の事件においては、被害者の父親が普段は使っていたものだというスリッパが、なぜか殺害現場となった二階の部屋前で発見されていることから、来客に際して、被害者がスリッパを出した可能性があるのだという。一方、青森の事件において被害者は、友人に対して、犯行推定発生時刻である18時〜18時20分頃までの間に「家にいなくてはならない」という旨を伝えていた(ただしその目的についてはお茶を濁したという)ことから、誰かと自宅で会う約束をしていた可能性が推測されているのだ。つまり、この2つの事件は、最初に挙げた内容に加えると、「粘着テープと下着で被害者を拘束する手口」、「被害者と面識のある人物によって引き起こされた可能性がある」という奇妙な共通項が存在しているのである。
無論、仮にそうであるからと言っても、両事件を直接的に結びつけようとは筆者も思わないし、事実、ほかにも同様の共通項を持つ事件は無数に存在している。しかし筆者はそうした無数に存在する事例の中には、同一犯によって引き起こされたものも存在しているのではないかと考えるのだ。いずれにしかり、解決を待ち望むご遺族のためにも、何らかの糸口が掴める日が来ることを筆者は願うばかりである。
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2024.10.02 20:00心霊【未解決】粘着テープと下着で拘束、謎の面識…『八戸市女子中学生刺殺事件』『柴又女子大生放火殺人事件』の共通点のページです。未解決事件シリーズ、柴又女子大生放火殺人事件、八戸市女子中学生刺殺事件などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで