イスラム教のポスターを剥がした男、118人に壮絶集団リンチされ焼き殺される!=パキスタン
パキスタン・パンジャーブ州シアールコートで今月3日、スリランカ国民の男性が暴徒にリンチされて殺害されるモブジャスティス事件が発生した。
死亡した工場長のプリヤンサ・クマラさんはキリスト教徒で、パキスタンに11年間住んでいた。クマラさんはイスラム教に関連するポスターを工場の壁から剥がしたため、工場労働者らから冒涜罪で非難されてリンチされた。後に、クマラさんは建物の改修工事のためにポスターを剥がしたことが明らかとなっている。
ポスターは極右イスラム政党「Tehreek-e-Labbaik」のもので、コーランの聖なる言葉が書かれていた。Tehreek-e-Labbaikは冒涜法の改正に反対する抗議で知られる。また、段階的な法的・政治的プロセスを通じて、シャリーア(イスラム教の決まりごとの数々)をパキスタンのイスラム基本法に定めようとしてきた。2018年の総選挙ではパキスタンで5番目に大きな政党へと躍進。一方、政府はTehreek-e-Labbaikを「過激派組織」と認定して活動を禁止したが、2021年11月に禁止を解除することを決定した。
事件の様子を撮影した動画がSNSで拡散された。動画では、暴徒に殴打されるクマラさんの周りに群衆が群がっている様子が確認できる。クマラさんは最終的に火をつけられて焼き殺された。群衆はクマラさんを助けようとするどころか、まるで祭りに参加しているかのように、写真撮影や自撮りを楽しんでいた。
クマラさんの妻はBBCに「ニュースで夫の無惨な殺人について知りました。後でインターネットでもこれを見ました。彼は本当に無実の男でした」と語り、「私はスリランカとパキスタンの指導者に、加害者を裁判にかけることによって、私の夫と2人の子供のために正義を実現するよう求めます」と訴えた。
パンジャーブ州警察は4日、モブジャスティスに関与した13人の主要な容疑者を含む118人を逮捕したと発表した。2人の主な容疑者はテロ対策法の下で起訴される見通しである。警察は事件動画の法医学分析を行っている、クマラさんの遺体は必要な手続きを経てスリランカ外務省に引き渡されるという。
パキスタンのイムラン・カーン首相は3日、暴徒によってクマラさんが殺害された日を「恥の日」と表現し、「加害者全員が徹底的に厳しい法律で罰せられることは間違いありません」と述べた。
同国の陸軍幕僚長カマル・ジャビド・バジュワ氏も今回の事件を「恥ずべきこと」と非難し、加害者らを確実に逮捕して裁判にかけるため、軍の全面的な支援を約束した。
宗教的調和に関する首相補佐官、タヒル・アシュラフィ氏は、そもそも冒涜罪容疑者を殺害する理由はないと主張する。また、クマラさんが「とても厳しい」と不平を言っていた工場労働者らがいたことから、今回の事件は個人的な復讐に基づいていた可能性があるとメディアに語った。
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2024.10.02 20:00心霊イスラム教のポスターを剥がした男、118人に壮絶集団リンチされ焼き殺される!=パキスタンのページです。イスラム教、リンチ、パキスタン、モブジャスティス、標葉実則、スリランカなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで