飢餓に苦しむアフガニスタンの子供たち! 100万人が“骨と皮”に… タリバン支配で人道危機が深刻化
イスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの首都カブールを制圧し、同国の実権を掌握してから3カ月が経つ。タリバンは国際社会から政府として承認されることを望むが、人権抑圧の改善を求める各国の要求には応じていない。「平和と寛容」を標榜し、20年前とは異なるという姿勢をアピールするものの、女性に対する人権侵害などの実態が明るみに出て、非難の的となっている。
タリバンは今月2日、国内での外貨の使用を禁じた。同国の経済がいっそう混乱するとみられている。また、米紙「The Wall Street Journal」は、タリバンによって崩壊させられた旧政府軍兵士らが、タリバンと敵対するイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と合流しつつあると報じた。IS系組織の勢力が拡大すれば、治安の悪化も免れないだろう。
混迷を極めるアフガニスタン情勢の影響は国民に重くのしかかる。国連世界食糧計画(WFP)は今月8日、飢餓に近い状態で生活している国民の数が870万人に達したと公表した。今年初めから300万人増加したという。特に子供たちの栄養失調が深刻で、各国メディアがアフガニスタンの病院で見られる悲惨な現状を報じてきた。
米メディア「CBS News」は、カブールのインディラ・ガンジー病院に入院中の生後6カ月の女児とその家族を取材した。ソフィアちゃんは急性栄養不良による重度の貧血に苦しんでいる。父親のティアブさんと母親のアレソさんは、5人の子供たちが空腹に耐えていて、ソフィアちゃんに満足な食事を与えられるだけのお金がなかったとCBSの記者に語った。
CBSはさらにWFPが運営する支援物資流通センターを訪れ、ワヒド・アフマド・ダーウェッシュ氏から話を聞いた。ダーウェッシュさんは「人々は空腹なので、食べ物を求めてここに来ますが、彼らに与えられるのは小麦粉と塩だけです」と語る。その最中にタリバンの兵士がやって来て、インタビューをやめさせたのだった。
米メディア「NBC News」は、カンダハール南部にある病院で撮影された写真を公開した。そこに写る子供はやせ衰え、しかめっ面をし、身もだえしているように見える。肋骨と肩の骨が皮膚に浮かび上がり、大人がその腹の皮膚をひねっている。
ユニセフは先月初め、アフガニスタンでは少なくとも100万人の子供たちが重度の栄養失調で命を落とす危険にさらされていると警告した。全国では1,400万人が深刻な食糧不足に直面し、他の何百万人もの子供たちが年末までに深刻な栄養失調になるだろうと推測されている。WFPが実施した最近の調査によると、アフガニスタンの世帯の95%は十分な食糧を得られず、親は子供を養うために食べる量を減らし、食事を抜かなければならないという。中には子供を売る家族もいる。
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2024.10.02 20:00心霊飢餓に苦しむアフガニスタンの子供たち! 100万人が“骨と皮”に… タリバン支配で人道危機が深刻化のページです。アフガニスタン、飢餓、栄養失調、人道危機、タリバン、イスラム国などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで