死体を食品用ラップで包んで保管するとどうなる!? 法医学誌掲載の実験結果に衝撃

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 マレーシアのクアラルンプール病院法医学部門は過去の研究で、食品用ラップフィルムが大規模な災害において遺体の包装、保存、輸送の代替手段として使用できることを明らかにした。しかし、ラップが遺体の分解に耐えられるかどうかについては調査しなかった。そこで、同病院では2019年6月15~30日の期間、遺体をサランラップで包み、分解による変化を観察するための簡単な実験が実施された。その手順や結果などは法医学誌「Forensic Science International: Synergy」で公開された。

 実験で使用されたのは、高さ50センチ×長さ250メートル、重さ3.0キロの透明なラップで、地元の金物店で1パレットあたり30.00リンギット(約806円)で購入できる。また、遺体を置く冷凍庫の温度を測定するための温度計も用意された。著者らは、手袋、使い捨てエプロン、フェイスマスクなどの基本的な保護具を着用して実験を行った。

 遺体は3体で、いずれも火葬を待っている状態だった。成人の遺体のみ選択され、身元がわかっている遺体や、イスラム教徒の遺体は除外された。2体の遺体は新鮮な状態で、1体はすでに分解が進んだ状態だった。

 著者らは、最初にラップで遺体の足を包み、頭に向かって上に移動しながら全身を覆うボトムアップ技術を採用した。全身のラッピングは3層で、最初の2層が遺体を完全に覆っている。その後、それぞれの遺体に番号の書かれたタグを配置し、その上から3層目のラップで包んだ。

 新鮮な遺体のうち、1体はラップで包まれ、もう1体は遺体袋に入れられ、2体とも4℃の遺体保存用冷蔵庫に収納された。冷蔵庫の遺体の状態は毎日正午にチェックされ、個々の冷凍庫の温度も記録された。ラップへの影響は、3つの異なるカテゴリーに従って書き留められた。また、分解された遺体へのラップの適用性を把握するため、1体の分解が進んだ遺体を使用した。この遺体はラップで包まれ、4℃の遺体保存用冷蔵庫に収納された。

 14日間の観察では、ラップで包まれた遺体と遺体袋に入れられた遺体のどちらからも、体液の漏れは見られなかった。 5日目の終わりに冷蔵庫が誤作動を起こし、内部の温度は20℃となったが、それでも遺体は十分に保存されているように見えた。一方、分解の進んだ遺体も、ラップで包めることが証明された。体液が遺体からにじみ出ているため、ラッピングがわずかに面倒なだけった。

 今回の研究で、ラップの弾性特性が、分解による遺体の膨張に耐え、分解プロセスで生じる体液を封じ込める役割も担っていることが判明した。5日目の終わりに冷凍庫内の温度が20℃に上昇し、遺体の分解プロセスが加速したが、それでもラップの特性に変化は見られなかった。

 ラップは、遺体の収容能力が圧迫され、遺体袋の供給が追いつかない大規模災害において実用的と考えられる。被災地で遺体を露出させたままにするのではなく、遺体をラップで包んで保存することは、死者の尊厳を守る手段となり得る同時に、法医学的な可能性も秘めている。
(文=標葉実則)

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