「目黒夫婦殺傷事件」犯人の“謎すぎる”行動が意味するものとは!? 警察発表に違和感

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画像は「Getty Images」より

 筆者は仕事柄、殺人事件のニュースを目にすると、ついつい、しばらくの間、その事件に関する報道を追ってしまうという性質がある。そうした報道を見ていると、多くの場合、やがては犯人が逮捕され、取調べを受け、動機や犯行へと至る経緯などが明かされていくこととなるのだが、そうした内容の中には、ごく稀に、ひと目見て「またまたご冗談を」となってしまうものも含まれている。

 2011年1月、東京・目黒区にある中目黒駅にほど近い住宅街にある民家で、この家に住む元会社役員の男性・Aさん(当時82歳)が、デパートの配送員を装って侵入してきた何者かによって刺殺されるという事件が発生した。この事件については、発生からおよそ1カ月ほど経った同年2月に、福島県いわき市に住む“自称”無職の男・B(逮捕当時65歳)が逮捕され、後にこの男の供述により、Aさん殺害は用意周到なものではなく、金欲しさに場当たり的に行われたものであったことが判明する。Bによると、強盗をはたらこうと高級住宅街を徘徊しているうちに「たまたま」目に付いたのがAさん宅で、侵入した際に抵抗されたことが、殺害の動機であったというのだ。このことから、Aさん殺害は、「強盗殺人事件」として扱われることとなったのだが、実はこの事件、詳細を見れば見るほど、冒頭で触れた「またまたご冗談を」の典型ともいうべき事例なのだ。

 というのも、まず仮に「強盗殺人」であったとして、そもそも金欲しさに上京してまで強盗をはたらくものかという点が引っかかる。逮捕されたBには、川崎に住んでいた過去があるため、おそらく警察や検察官による“作文”などでは、「Bは事件発生よりも数十年前に、川崎の多摩区に住んでいたことがあるため、土地勘があり……」となるのだろうが、その程度の土地勘で、わざわざ福島から上京してまで強盗に入る人間なぞ、そう多くはないだろう。しかも、穿った見方をされると察してか、捜査に当たった警視庁目黒署は、Bの供述を引用する形で、「高級住宅街で金を取ろうと思い、たまたま目に付いた家に入った。知らない人だったが、抵抗されたので刺した」と、現場が「一般に高級住宅街であると思われやすい中目黒である」=「強盗の標的にしたのも理解できる」という、ある種の刷り込みを、意図的にしているとしか思えないような発表を行っている。しかし、現場に行けばわかるように、正直なところ、たしかに高級住宅はあるものの、この一帯は、普通の戸建ても混在しているエリアにあり、少なくとも「いかにも高級住宅街」という印象を受ける場所ではない(※というよりも、周囲には他にいくらでも豪邸が密集する場所がある)。

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