女性が“何か”に怯える異様な映像と貯水槽の怪死体… 未解決「エリサ・ラム事件」に“まさかの新事実”発覚!
コロナ禍によって先進国では行方不明者の数が減ったと言われる。事実上の鎖国、大都市圏のロックダウン、州や県などの越境の禁止がその理由である。何よりも新型コロナウイルスが人間を媒介する以上、感染者がどこに何人いるのかを把握することは、各国政府・自治体にとって公衆衛生の基礎であり、火急の問題だった。しかし、それでも未解決事件は世界中で起きている。
近代以前において「神かくし」と呼ばれた現象の中には、当然、人身売買や性犯罪を目的とした誘拐事件が含まれていたと考えられる。現在でも同様のケースはあるだろう。しかし、稀に、本当に事故なのか事件なのかも不明のまま、「未解決」となって忘れ去られていく事件がある。以下、読者への注意喚起もこめて2019年11月の記事を再掲する。
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2013年、米ロサンゼルスのホテルで一人のカナダ人女子大学生が姿を消し、その後ホテル屋上の貯水槽から遺体が発見されるという事件が起きた。亡くなった女性の名から「エリサ・ラム事件」と呼ばれるこの一件、当局は「不慮の事故」と結論づけたのであるが、遺体の発見状況、失踪直前の常軌を逸した行動を映した監視カメラ映像の存在、さらには現場が自殺や犯罪の多発する「呪われたホテル」であったこともあり、当時から多くの人々の関心を集めている。そして今、事件を追い続けるジャーナリストが「新たな事実を発見した」と主張している。
■女子大学生の不可解な失踪
2013年1月31日、米ロサンゼルスのダウンタウンにある老舗「セシルホテル」から、宿泊中の中国系カナダ人女子大学生エリサ・ラムが姿を消した。ラムは一人旅の途中だったが、毎日家族と連絡を取り合っていた。しかしこの日連絡はなく、心配した家族がロサンゼルス市警察に通報した。
警察犬を投入してホテル内の捜査が行われたが、手がかりは見つからず、一週間後には公開捜査が始まった。それでもラムの行方は杳として知れず、警察は彼女の最後の姿が映ったホテルの監視カメラ映像を公開した。
このビデオにより、人々の事件への関心は一気に高まった。映像はホテルのエレベータ内に設置された監視カメラで撮影されたもので、赤いパーカーと黒いショートパンツを着て、サンダルを履いたラムの姿が映されていた。しかし、そこに残されていた彼女の行動は明らかに普通ではなかった。複数の階のボタンを押し、ドアを閉じずに廊下を覗いて辺りの様子をうかがったり、操作盤の陰に身を隠すようにして立ったりと、まるで何かから身を隠しているかのような不審な行動を繰り返していたのだ。
監視カメラの映像はYouTubeなど様々な動画共有サイトに投稿され、現在でも簡単に見ることができる。当時アップされた動画は2019年11月現在で通算2400万回以上再生されており、事件への関心の高さをうかがわせる。
また、事件の現場であるセシルホテルが「呪われたホテル」として有名な場所であったことも、人々の興味をかき立てた。このホテルは1930年代以降、多くの犯罪の現場となっており、ホテル内での自殺や殺人事件のほか、ブラック・ダリア事件の被害者エリザベス・ショートが最期に宿泊した場所であり、連続殺人犯の「ナイトストーカー」ことリチャード・ラミレスが宿泊していたことでも知られている。ホテルのマネージャーが過去に「すべての部屋で誰かが死んでいる」と発言しているほどだ。
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