妻の死体を凍らせて粉砕した鬼畜夫! 死体なき「ウッドチッパー殺人事件」を法医学が解決=米
デンマーク出身の客室乗務員、ヘレ・クラフトは、パイロットで特別警察官の夫、リチャード・クラフトに殺害された。この事件は「ウッドチッパー殺人事件」として知られる。
ヘレとリチャードはデンマークからニューヨークへ向かう航空便で出会い、1979年に結婚した。米コネチカット州ニュータウンに居を構え、3人の子供に恵まれた。リチャードはパートタイムの特別警察官となり、ヘレは客室乗務員を続けていた。
夫婦はコミュニティで「完璧な夫婦」と言われるほど仲睦まじく見えたが、実際の夫婦生活は破綻しかけていた。経済的な問題は無かったものの、リチャードが浮気していたからである。リチャードは、別の婚約者がいたにもかかわらずヘレと恋愛関係となり、へレが1975年に妊娠した後、中絶が間に合わなかったために結婚する道を選んだ。そして1985年9月、リチャードが他の女性と浮気していることを知っていたヘレは、離婚弁護士の勧めで私立探偵を雇い、浮気の決定的瞬間をとらえた写真を入手。ヘレは離婚手続きを着々と進めていた。
1986年11月19日夜、ヘレは独フランクフルトからニューヨークに戻ってきた後、友人にニュータウンの自宅まで送ってもらった。ヘレの姿を夫以外の人が見たのはこれが最後だった。
2日後の20日、ヘレは出勤しなかった。リチャードは子供たちや家政婦、ヘレの同僚に「妻は病気の母親に会うためデンマークへ帰った」と言った。しかし、ヘレは戻らなかった。ヘレの友人たちは、彼女が何も告げずどこかに行くことはないと知っていたため不審がった。29日、友人の一人がヘレの母親に電話したことで、母親は病人ではなく、ヘレも帰省していないことが判明。するとリチャードは、「ヘレは友人とフロリダかカナリア諸島にいる」と話を変えた。
ヘレの友人らは、リチャードの激しい気性を知っており、ヘレの身の安全を心配し始めた。ヘレが「何かが私に起こったとしても、それが事故だとは思わないで」と言っていたことも気がかりだった。また、ヘレの離婚弁護士は、リチャードがたくさんの銃を所有していること、そして過去に自分を身体的に虐待したことをヘレから聞いていた。
12月25日、警察はリチャードの家の捜索令状を取得した。捜索の結果、いくつかの手がかりが発見された。寝室のカーペットの一部が取り除かれていたり、ベッドの側面に血痕が付着していたりした。また、リチャードのクレジットカードの記録から、ヘレが消えた頃、新しい冷凍庫や新しいベッドシーツ、掛け布団の購入費用と、ウッドチッパー(粉砕機)とトラックのレンタル費用を支払っていたことが明らかとなった。その後、髪の毛と血が付着したチェーンソーの領収書もニュータウンのゾア湖で発見された。法医学の専門家は、DNA鑑定によって髪の毛と血がヘレのものであると判定した。
除雪車の運転手が、吹雪の夜、ゾア湖の湖岸近くでウッドチッパーを使っているリチャードを見たと証言した。この夜は、友人がヘレの姿を最後に見た日の数日後の夜だった。この情報をもとに、警察は何日間もゾア湖を捜索し、多くの金属片、85グラム未満に粉砕された人間の遺体を発見した。その中には、独特の歯科治療を施した歯、ピンクのマニキュアが塗られた足指の爪、骨片、ブロンドの髪の毛、下着のレース素材などが含まれていた。人類学の専門家は骨片が人間のものであると判定し、法歯学者は歯をヘレのものであると分析した。警察はヘレの遺体がウッドチッパーで粉砕されたと結論付けた。リチャードは1987年1月、スキー旅行から帰宅した直後に逮捕された。
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2024.10.02 20:00心霊妻の死体を凍らせて粉砕した鬼畜夫! 死体なき「ウッドチッパー殺人事件」を法医学が解決=米のページです。離婚、浮気、解体、法医学、粉砕機、標葉実則などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで