20年以上「拒食症」と誤診され続けた女性の意外な真実! 善意に支えられ難病に立ち向かう=英

20年以上「拒食症」と誤診され続けた女性の意外な真実! 善意に支えられ難病に立ち向かう=英の画像1画像は、「The Daily Mail」より

 英コーンウォール地方トゥルーロに住むニコレット・ベイカーさん(36歳)は、体重がわずか20キロしかない。4歳の時、食事後に猛烈な腹痛に襲われ、それ以来食事を抜くようになった。医師からは拒食症と診断され、20年以上にわたって「トラウマとなる」治療を受け続けてきた。この中には、チューブを用いて鼻から栄養を供給する強制摂食と、数カ月に一度専門の医療機関に通うことが含まれていた。

 2015年、ベイカーさんの病気が拒食症ではなく上腸間膜動脈症候群(SMAS)であると判明した。SMASは患者数が1万人に1人という珍しい病気である。小腸の一部が2つの動脈によって圧迫され、小腸が慢性的・断続的・突発的に閉塞する。消化が妨げられるため、食べた直後に痛みや吐き気が生じる。英国では約400件の症例報告があるにもかかわらず、SMASの実在を疑う研究者も多い。中には、小腸の伸長に関する他の原因と混同され、SMASが過剰診断されていると指摘する研究者もいる。

20年以上「拒食症」と誤診され続けた女性の意外な真実! 善意に支えられ難病に立ち向かう=英の画像2画像は、「The Daily Mail」より

「私は数十年間にわたる治療の間に、完全に自尊心を傷つけられ、アイデンティティを奪われました。特に、私は自分が食べられないということを専門家に上手く伝えられなかったのです。痩せたかったから拒食症になったわけではありません。痛みが生じるために食べたくなかっただけです」(ベイカーさん)

 一方で、ベイカーさんは、拒食症と誤診した医師らは「正しいと信じていることをした」だけだと考え、彼らに対しては「敬意と感謝の気持ちしかない」と述べる。そして、彼らは「最善を尽くそうとしてくれた」以上、彼らが行った医療行為を受け続けたことを「後悔していない」と付け加えた。

 英国の国民保健サービス(NHS)はベイカーさんの手術を拒否した。その理由は明らかではないが、ベイカーさんは重篤な症状を改善できる専門家がいないのではないかと考えている。そのため、彼女は緩和医療(生命を脅かす疾患に苦しむ患者の生活の質を改善するための医療)を受けていた。

20年以上「拒食症」と誤診され続けた女性の意外な真実! 善意に支えられ難病に立ち向かう=英の画像3画像は、「The Daily Mail」より

 しかし、ベイカーさんは、彼女の命を救う可能性のある手術を5万ポンド(約783万円)の費用で実施してくれるというドイツの医療機関を発見した。もっとも、ドイツで手術を受けるには、5万ポンドの他に飛行機の費用や宿泊費、彼女に同行する人への報酬が必要で、8万ポンド(約1252万円)以上を用意しなければならなかった。ベイカーさんは今年初めにクラウドファンディングプラットフォーム「GoFundMe」でページを開設し、次のように記載して寄付を呼びかけた。

「手術の結果は保証されていませんが、これが私の生活の質を取り戻す最後のチャンスです。私はドイツで6週間過ごす必要があります。また、やせ衰えた健康状態のため、タクシーに乗り、荷物の運搬や輸送では追加サポートに頼る必要があります。このページを読んでくださったあなたに心から感謝を申し上げます。この目的のためにあなたが寄付してくださったものは何でも、とてもありがたく受け取らせていただきます」

20年以上「拒食症」と誤診され続けた女性の意外な真実! 善意に支えられ難病に立ち向かう=英の画像4画像は、「The Daily Mail」より

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