ヒマラヤに登ったCIAスパイが犯した史上最大のミスとは!? 数百万人の命が… 闇に葬られた極秘計画
なんと、監視装置の動力源は原子力電池。そこには40ポンド(約18キロ)ものプルトニウムが含まれていた。もしも水源を汚染すれば、数百万人の命が奪われる量に相当するという。容器は十分頑丈に作られていたようだが、人が容易には近づけない山中のどこかで、放射性物質のプルトニウムがひそかに漏れ出していたら……! 遠征隊のメンバーはすでに半数以上が他界したが、シャーラーは紛失事件について「今でも後悔している」と地元メディアの取材に答えている。
この失われた放射性物質を、CIAは未だに回収していない。そればかりか、紛失事故そのものについても公式には認めず、実際にあった出来事かどうかさえ沈黙を貫いている。
時は流れ2005年、この極秘ミッションと紛失事件について耳にした日系米国人の登山家ピート・タケダ氏がプルトニウム回収のための登山を計画するも、現地政府は山に入ることを許可しなかった。代わりにタケダ氏は周辺から水のサンプルを採取し、分析にかけたところ自然界には存在しないはずのプルトニウム239が検出されたという話もある。
なお、この事件については現地のIndia TVが特集映像も制作している。ナレーションはヒンディー語だが、言語の壁を超えてまでも核を置き去りにしたアメリカに対するインドの凄まじい怒りがビリビリと伝わってくる。
闇に葬られた、冷戦の“負の遺産”――アメリカは今後、どうケリをつけるつもりなのだろうか?
参考:「Seattle Post-Intelligencer」、ほか
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