謎だらけのUMAラムトン・ワームとは? コブラのような頭の「ネッシーのライバル」
未確認生物の代表格と言えばネス湖のネッシーだが、イギリスには他にもネッシーに似た大型の水棲未確認生物の目撃事例が存在している。ネス湖に近いスコットランドのモラー湖に住むというモラーグやペイステなど複数いるが、「ネッシーのライバル」というあだ名で呼ばれたのがイングランドはダラム州ハートリプールのウェア川で目撃されたという「ラムトン・ワーム」だ。
1879年10月4日午前7時、ウェア川の河口付近に建つジャクソン・ドックに奇妙な生物の死体が漂着した。地元紙のノーザン・デイリーメールによれば、死体は港湾労働者たちが発見したそうで、全長約3.2メートルで暗褐色のぬるぬるした体、「コブラのような頭」をしていた。記事には「この奇妙な生物はあらゆる点で神話に見られる巨大な蛇や、船長が海で遭遇したとたびたび報告している奇妙な海の怪物(※シーサーペントか)を思わせる見た目だ」と書かれていたため、古代の首長竜のような姿でイメージされるネッシーとは少し違うようだ。その後、死体はノース・イースト鉄道の地元監督官であるブランド氏によって回収されたとか、「巨大ウミヘビの死因は深酒だ」といったジョーク記事等が地元紙に掲載されたものの、その後の行方は杳として知れない。
イギリスの研究者グレーム・ハーパー氏によれば、この地域で巨大UMAが目撃された記録はこれが初めてではないそう。1849年にはカラーコーツ近くの漁師が、長い格闘の末に謎の巨大生物を陸に引き揚げることに成功。近隣より貴族や科学者達が研究のために来訪したそうだが、「これまで自然史で発見されたものでこれと類似したものはないと全員が宣言した」との記述が同年4月の『動物学者』誌に掲載されていたという。
ラムトン・ワームの正体については、巨大なウナギやリュウグウノツカイなど様々な説があるが、地元の漁師はどちらの姿もよく知っていたとのこと。そもそも「コブラのような頭部」をした体の長い生物は既知の生物の中には存在していない。やはりラムトン・ワームは未知の生物だったのだろうか?そして、その後の目撃情報がないということは、発見された段階で既に絶滅危惧種であり、今はもう生息していないということなのかもしれない。
参考:「DAILY STAR」、ほか
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