トルコ放送局が陰謀物質「アドレノクロム」を大々的に特集！常用セレブも暴露、“幼児虐待成分”の真相は？

2022.06.09 11:30

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　今日、6月9日は言わずと知れたハリウッド俳優ジョニー・デップの59歳の誕生日だ。元妻で女優のアンバー・ハード（36）と互いを名誉毀損で訴えるという泥沼裁判でつい先日まで世界を騒がせていたが、法廷に現れたデップの（以前と比べて多少ぽっちゃりしたものの）還暦目前とは思えない相変わらずのイケオジっぷりに驚いたファンも多かったようだ。しかし陰謀論界隈では、そのセクシーさの背景に「アドレノクロム」という謎の“若返り物質”による影響があるのではないかと疑う声もある。2年前には、トルコの放送局がアドレノクロムについて特集まで組んで報じているのだが、その真偽は今だに闇の中だ。当時の記事を読み、もう一度アドレノクロムについて考えてみよう。なお、この陰謀物質についてさらに詳しく知りたいという読者は、映画配給レーベル「エクストリーム」（旧トカナ映像事業）が7月29日（金）より全国の劇場に放つ大作、その名もズバリ『アドレノクロム』をぜひとも鑑賞してほしい。

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トルコ放送局が陰謀物質「アドレノクロム」を大々的に特集！常用セレブも暴露、幼児虐待成分の真相は？の画像1 — 画像は「YouTube」より

　いま陰謀論界隈でさまざまな憶測を呼んでいる若返り物質「アドレノクロム」について、トルコのニュース番組が報じたことが話題になっている。

　アドレノクロム（Adrenochrome）は、ストレス反応を引き起こす神経伝達物質アドレナリンを酸化させた化学物質で、医学的には傷口から出る血液の凝固を促進させる物質として利用されている他、科学・医学研究の試薬や、医薬品の材料として販売されている。かつては精神病の治療や幸福感をもたらすドラッグとしての利用が研究されていたが、その効果は科学的に解明されていない。

　ところが、陰謀論の世界ではこの物質が「若返り薬」として一部のセレブや政治家らに使用されているとまことしやかに噂されているのだ。これを継続的に使用すると、いずれは顔にアザできると言われており、ヒラリー・クリントン、ビル・クリントン、トム・クルーズ、ニコラス・ケイジ、バラク・オバマ、ジョニー・デップ、ジム・キャリーらが使用していると噂されている。

　トルコ放送局「TRGT HABER」は、2018年のサンドラ・ブロックの特殊な美容法についてのインタビューを取り上げている。そのインタビューでブロックは、通称「ペニス・フェイシャル」と呼ばれる美肌治療を受けていることを明かした。これは、幼児の包皮から抽出した成分を肌に注射する美容法だという。（「女子SPA!」2018年５月22日付）

トルコ放送局が陰謀物質「アドレノクロム」を大々的に特集！常用セレブも暴露、幼児虐待成分の真相は？の画像2 — ペニス・フェイシャルについて語るサンドラ・ブロック。画像は「YouTube」より

　「TRGT HABER」はこれを証拠としてサンドラ・ブロックがアドレノクロムを使用していると言いたいようだ。というのも、アドレノクロムは「大人よりも純粋で臆病な9歳未満の子供の血液」から作られていると噂されており、しかも、原料となる血液中のアドレナリン濃度を高くする必要があるため、子供達は限界ギリギリまでの拷問を受け、強烈な苦痛と死の恐怖の中、アドレナリンたっぷりの血液を抜き取られるというのだ。

　さらに「TRGT HABER」の司会者は、アドレノクロムはセレブに1000ドルで販売されていると指摘。1939年に発見されて以来、若返り効果が期待され、多くのセレブや金持ちが使用してきたという……。だが、その根拠は薄弱だ。アドレノクロムが実在する物質であることは間違いなく、富士フイルム和光純薬株式会社も「D,L-アドレノクロム」という製品を販売しているが、（製造はToronto Research Chemicals Inc,と記載）、試験薬としての使用を目的にしているとのことだ。（富士フイルム和光純薬株式会社）

　次に司会者はジョニー・デップらアドレノクロムで若返っているとされるハリウッドセレブらの写真を持ち出し、39歳の時と51歳の時のジョニー・デップの顔写真を比べ、老化が見られないと指摘。しかし、これも根拠に乏しい。

トルコ放送局が陰謀物質「アドレノクロム」を大々的に特集！常用セレブも暴露、幼児虐待成分の真相は？の画像3 — 画像は「YouTube」より

　オンライン現象記録サイト「KnowYourMeme」によると、アドレノクロムに若返り効果があると噂されるようになったのは極最近のことだ。1954年に出版されたオルダス・ハクスリーのサイケデリック体験記『知覚の扉』でアドレノクロムが言及されたのが最初で、メスカリンと同じ効果があるとのではないかと書かれた。その後、1971年の小説『ラスベガスをやっつけろ（Fear and Loathing in Las Vegas）』でもその幻覚効果が取り上げられ、のちに映画化された際にもアドレノクロムは幻覚剤として描かれた。同映画を監督したテリー・ギリアムは、アドレノクロムは原作者のハンター・S・トンプソンが創作したものであり、実在しないと映画のメイキング映像で語ったという。