苦痛のあまり被験者発狂…「最悪の人体実験」はなぜ行われた? ナチス軍医ラッシャーの狂気と末路
強制収容所で処刑されたマッドサイエンティスト
医師の三男として生まれたラッシャーは、コンスタンツやミュンヘンの大学で医学を学んだ後、1933年に国家社会主義ドイツ労働者党に入党した。1936年に医師資格を取得し、突撃隊に配属されたり、ミュンヘンの病院で癌の研究に従事したりした。1939年に親衛隊に配属され、親衛隊全国指導者のハインリヒ・ヒムラーの元愛人、ニニー・ディールと結婚したことから、親衛隊内で権力を振るうようになった。ラッシャーは、人間の皮膚を集めていて、友人や同僚のためにこれらの皮膚でカバンなどを作っていたという。
ラッシャーの妻であるニニーは48歳で子供を3人出産したとされるが、4人目の子供を「妊娠した」頃、子供を誘拐しようとして逮捕された。ニニーが実は妊娠していなかった上に、3人の子供たちも誘拐・買収だったことが判明した。
この事件に激怒したヒムラーの命令で、1944年4月にラッシャーも誘拐の共犯者として逮捕され、汚職や助手の殺害、科学詐欺の容疑でも起訴された。死刑判決を受けた夫妻は1945年4月26日、ダッハウ強制収容所で処刑された。死刑執行人はラッシャーの死体を蹴り付けて「豚」と罵ったという。
ナチスのマッドサイエンティストは、人体実験を名目に虐殺を繰り返した場所で自らも殺されるという皮肉な最期を遂げた。
参考:「Mad Scientist Blog」、「Timeline」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊苦痛のあまり被験者発狂…「最悪の人体実験」はなぜ行われた? ナチス軍医ラッシャーの狂気と末路のページです。ナチス、人体実験、凍死、強制収容所などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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