最もサディスティックな死を迎えた6人の殉教者… 皮剥ぎ、リンチ、火あぶり、圧死、強姦、12歳の少女まで

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 自分の信じるもののために命を捧げることは容易ではないが、初期のキリスト教徒は自らの信仰のために壮絶な死を遂げた。自分の信仰を否定するよりも、むしろ死を選んだ人々は、殉教者と呼ばれるようになり、今日ではその多くが聖人として祝福されている。今回は、最もサディスティックな死を迎えた6人の殉教者を紹介する。

1:使徒バルトロマイ
皮剥ぎ

 イエスには12人の使徒がいたとされる。使徒らは、イエスの友人であると同時に、最も忠実な従者として、イエスとの親密な関係を築いていた。12人の使徒のうち、ただ一人、ヨハネは老齢になるまで生き延びたが、他の者はすべて処刑された。中でもバルトロマイは最も不幸な死に方をしたと言えるだろう。

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ミケランジェロの『最後の審判』では、殉教のナイフと剥がれた皮膚を持つバルトロマイが描かれている。画像は「Wikimedia Commons」より

 彼はエチオピア、メソポタミア、イラン、トルコで説教をしたと伝えられており、最終的にはアルメニアにたどり着いたといわれている。

 アルメニアで篤く崇敬されたバルトロマイは、アルメニア王をキリスト教に改宗させる。しかし、このことは王弟を含む他の地元の指導者たちに歓迎されず、彼らはバルトロマイに異教の神々に生け贄を捧げるよう要求した。

 使徒であるバルトロマイはこれを拒否し、自ら殉教者となった。宮廷の処刑人は彼を捕らえ、生きたままゆっくりと皮を剥いだという。バルトロマイは生きたまま皮を剥がされながら、神への信仰を訴え続けたという。

 この話がどの程度正確かは不明である。歴史的には、バルトロメオの皮剥ぎは西暦600年頃まで言及されていない。他の説では、首をはねられたり、十字架刑にされたり、砂の入った袋に入れられて海に投げ込まれたりしたといわれている。しかし、皮剥ぎ説が最も一般的で、バルトロマイは肉屋、革屋、なめし革屋の聖人として列せられている。

2:ペルガモン教会のアンティパス
ファラリスの雄牛

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ペルガモンの聖アンティパスを描いたフレスコ画 。画像は「Wikimedia Commons」より

 ヨハネの弟子の一人であるアンティパスは、皇帝ネロの時代(AD54-68年)にペルガモン(現在のトルコ北西部)の司教になった。

 ネロはアンティパスにキリストについて説教するのをやめ、自分たちの偶像に生け贄を捧げるよう要求したが、アンティパスはこれを拒否した。

 言い伝えによると、異教の祭司たちは彼を抱え上げて、神殿に引きずり込み、処刑危惧「ファラリスの雄牛」に押し込んだという。中が空洞の雄牛の像を外から火で熱し、中に入れられた人間をあぶり殺す残酷な処刑法だ。アンティパスは苦しみの中、神の許しを大声で祈り続けたといわれている。

3:イモラの聖カッシアヌス
生徒によるリンチ

 カッシアヌスは、あまり有名ではない殉教者だが、その死はもっとも痛ましいものだった。

 紀元4世紀、カッシアヌスはイタリアのブレーシャの司教だった。この時代、背教者ユリアヌスが帝国内でキリスト教徒を迫害し始めると、カシアヌスはその地位を捨て、故郷のイモラに逃げざるを得なかった。

 故郷に戻ると、彼は少年学校を開き、読み書きを教えた。しばらくは安全で、余生を平穏に過ごすことが許されるかと思われた。しかし、そうはいかなかった。ユリアヌス帝の怒りは、やがてイモラにまで及び、住民はキリスト教徒でないことを証明するために、異教徒の偶像に生け贄を捧げるように命じられたのだ。

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カッシアヌスの殉教。画像は「Wikimedia Commons」より

 もちろん、カッシアヌスはこれを拒否した。彼はすぐにキリスト教徒として非難され、地元の総督の前に引き出された。この総督が曲者であったことは確かだ。カシアヌスが学校の教師であることがわかると、彼はカシアヌスを「生徒へのプレゼント」にするよう命じた。

 兵士たちはカッシアヌスを裸にし、両手を背中に縛り付けた。資料によっては、カッシアヌスは100人から200人の生徒たちに囲まれ、暴行されたという。帝国への忠誠を証明するために、少年たちはあらゆる手段を講じて、恩師を殺害した。石で打たれ、板で殴られ、鋭利な道具で刺されたと言う資料もある。また、子供たちは恩師の手足を切り刻んだとする資料もある。いずれにしろ、どの資料も彼の死が長い時間を要し、苦悶のうちに死んだということで一致している。

4:聖アグネス
売春宿で強姦、火炙り、斬首

 何世紀にもわたって、殉教者の死に関する物語の中には、事実よりも伝説が多く含まれているものがある。聖女アグネスもその一人である。しかし、彼女の苦しみが本物であったことは明らかだとされる。

 聖アグネスは今日、ローマの処女殉教者として記憶されており、カトリック信者の間でより人気のある聖人の一人である。彼女の物語は、10代前半の頃に始まる。古文書によると、彼女は美しい少女で、その美しさゆえに高い需要があった。異教徒であるローマの諸家は、彼女を自分たちの息子の一人と結婚させようとした。

 しかし、アグネスは神に貞節を誓い、処女であり続けることを決意していた。この誓いの結果、彼女は多くの求婚者を追い返したのだが、その中の一人が、ある総督の息子だったのが災難だった。総督は自分の息子が振られたと聞いて激怒し、アグネスを売春宿で働かせるよう命じた。 当時彼女はまだ12、13歳だったといわれている。

 ローマの売春宿では、アグネスのような奴隷売春婦は、何の保護も受けられず、何の権利もなかった。誰にとってもひどい運命だが、敬虔で罪のない未成年者にとっては想像を絶するものだったに違いない。幸いなことに、伝説によれば、アグネスには文字通り守護天使が見守ってくれていた。

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天使に守られる聖アグネス。画像は「Wikimedia Commons」より

 アグネスが裸にされると、彼女の髪の毛が魔法のように伸びて、裸を隠してくれたのだ。この若い処女を見ようとした客は、全員失明したという伝説がある。これに総督は激怒し、彼女を火あぶりにするよう命じたが、またもや天使に阻まれた。炎は彼女を囲んで分裂したというのだ。だが、天使の奇跡も総督の執念には勝てなかったようだ。最終的に総督は彼女の首を刎ねて殺害したという。

 実際に総督の息子の求婚を断ったという罪で、拷問を受けて死んだアグネスという少女は実在したようだ。伝説のアグネスは優しい天使に守られたが、実際のアグネスは殺される前に何度も強姦され、もっとひどい死に方をしたと想像される。今日、彼女は少女と性的被害者の守護聖人となっている。

5. メリダのエウラリア
解剖され生きたまま茹でられる

 殉教した10代の少女は、聖アグネスだけではない。ローマ帝国による大迫害のとき、エウラリアはスペインのメリダ付近に住んでいた12歳から14歳の若い少女だった。

 その頃、ガリア総督のカルプルニウスが、この地域のキリスト教徒を迫害する目的でメリダを訪れた。総督の来訪を聞いたエウラリアは、実家をこっそり抜け出して街に向かうことにした。なぜか? 彼女は殉教者になりたかったのだ。

 メリダに到着したエウラリアは、そのまま総督の法廷に向かった。彼女は勇敢に立ち上がり、ローマ帝国を糾弾し、異教徒の神々をあざけった。カルプルニウスは彼女を取り押さえたが、まだ幼かったため、そのまま殺すことを躊躇した。彼は、彼女が自分の神々に捧げ物をするならば、助命すると申し出た。エウラリアは偶像を蹴り倒し、代わりに供物を踏みつけた。

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メリダのエウラリア。画像は「Wikimedia Commons」より

 この10代の反抗的な行為によって、彼女は想像を絶する最悪の死に方をすることになった。2人の死刑執行人が連れてこられた。彼らは彼女の手足を切り裂き、鉤や爪を使って肋骨が見えるほど脇腹に深い切り傷をつけた。その傷口に熱湯をかけられ、脇腹と胸は松明で焼かれた。エウラリアは拷問中、主を祝福し感謝を捧げる以外、声を出さなかったと言われている。

 カルプルニウスは、彼女を生きたまま焼かせることでとどめを刺した。彼女の死後、口から白い鳩が飛んだというが、これは彼女の魂が天に昇ったのだと広く信じられている。冬の吹雪が彼女の体を覆い、3日後に埋葬されるまで無事であり続けたという。

6:マーガレット・クリスロー
圧死

 マーガレットは1555年、イギリスのミドルトンでプロテスタントの両親のもとに生まれた。1571年にジョン・クリテロウという裕福な肉屋と結婚し、2人の子供をもうけた。しかし、ヨークの有力なカトリック教徒であるトマス・ヴァヴァスール博士の妻に出会い、マーガレットの運命は大きく変わっていく。

 この時期、イギリスはカトリックとプロテスタントの間で激しく分裂していた。エリザベス1世は、この混乱に終止符を打つべく、「宗教和解案」を持ち込んだ。この宗教改革は、イングランド国教会を推進し、イングランドをカトリック教会からできる限り切り離そうとするものであった。簡単に言えば、イングランドでカトリック教徒になるには不利な時代だったのである。

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マーガレット・クリスロー。画像は「Wikipedia」より

 マーガレットにとって不幸だったのは、彼女の夫が単なる肉屋ではなかったことだ。彼は、妻を含め、カトリックの礼拝者をエリザベス朝当局に報告する責任者でもあった。最初の軽犯罪では、マーガレットは単に罰金を科されただけだった。しかし、教会への出席を怠ると、彼女は投獄された。1577年に初めて投獄され、その後2度にわたってヨーク城に投獄された。

 投獄されたことで、マーガレットはさらに信仰を深めた。当時、カトリック教徒は神父を家にかくまうようになり、学校の校長や家庭教師に変装して子供たちに教えるようになっていたが、マーガレットもこれを実行に移し、カトリックの神父たちを自分の屋敷にかくまうようになった。

 神父をかくまうことは、単なる犯罪ではなく、死刑を伴う犯罪であった。彼女は裁判にかけられたが、「何も悪いことはしていないのだから、裁判は必要ない」と拒否した。裁判長は裁判の必要がないことを認め、自動的に死刑が宣告された。

 1586年3月25日、マーガレットはウーズ橋に連れて行かれた。彼女の背中に鋭い岩が置かれ、その上に重りが乗せられた。そして、15分もしないうちに、全身の骨が折れ、亡くなったといわれる。

 マーガレットの処刑について、その凄惨さに女王エリザベス1世も苦言を呈したといわれる。女王は、マーガレットはその性別のために悲惨な運命を免れるべきだったと書簡で述べたという。マーガレットは1970年にローマ教皇パウロ6世によって列聖され、聖女マーガレットとなった。

 以上、凄惨な死を遂げたキリスト教の殉教者を6人紹介した。もちろん、キリスト教に限らず、ほとんどの宗教には、自分の信じるもののために立ち上がり、命を落とした殉教者らがいる。地球上にある宗教の中で、迫害を一切受けなかったものは存在しないかもしれない。21世紀の今日でさえ、宗教的少数派は日々迫害されている。

参考:「Ancient Origins」ほか

編集部

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