鼻・耳を削ぎ落とし、眼球タトゥーで「ドクロ顔」に… 彼らを身体改造に走らせるものとは?

 今夜21時からの「クレイジージャーニー」(TBS系)は、TOCANAでもお馴染みの身体改造ジャーナリスト・ケロッピー前田氏が登場する。カウンターカルチャーの最前線を追いかけて、西海岸最大のサイボーグパーティに潜入! さらに番組内では、脳に埋め込まれたブレイン・マシン・インタフェースを開発する会社「ニューラリンク」による新技術発表会見の模様が放送される。

 過去にTOCANAでは、「カラカ・スカル」と名乗るコロンビア人のタトゥー・アーティストについて取り上げている。幼少期から骸骨に魅了され、その憧れを叶えるべく、数年前に大々的なボディ・モディフィケーションを施したというカラカ氏。彼は奇抜な見た目ではあることを自認しているが、中身は普通の人間で、タトゥーは音楽や服装、思想のようなものだと語る。

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※ こちらの記事は2018年10月1日の記事を再掲しています。

 エリック・イーナー・ヒンカピエ・ラミレス(22歳)は、コロンビア人のタトゥー・アーティストだ。彼は「カラカ・スカル」と名前を変え、2年前に自分に大がかりなボディ・モディフィケーション(身体改造)を施し始めた。

鼻と耳を削ぎ落し顔面タトゥーで“ドクロ顔”に

 その結果、彼は自発的に鼻と耳を削ぎ落したコロンビアで最初の人物となり、彼の大々的な身体改造はメディアの関心と一般の人々からの批判の両方を集めた。カラカ・スカルは、自分は子どものころから骸骨に魅了されていたのだと語る。しかし母親が極端な身体改造を認めなかったので、母親の死後に身体改造を始めた。

鼻・耳を削ぎ落とし、眼球タトゥーで「ドクロ顔」に… 彼らを身体改造に走らせるものとは?の画像1
ボディ・モディフィケーションをはじめる前のカラカ・スカル 画像は「Lailas News.com」より引用

 ボディ・モディフィケーションには、非常に痛みを伴ったとカラカは語る。まず彼は鼻の頭と耳たぶの大部分を削ぎ落し、舌先を裂くスプリットタンを施した後で、舌に青灰色のタトゥーを入れた。そして骸骨の眼窩に見えるように、目の周りに大きな黒いタトゥーを入れ、顔下半分にタトゥーで大きな骸骨の歯を描いた。彼はまた、頭部のタトゥーを目立たせるために髪形をモヒカンにした。

鼻・耳を削ぎ落とし、眼球タトゥーで「ドクロ顔」に… 彼らを身体改造に走らせるものとは?の画像2
画像は「Daily Mail」より引用

 彼がコロンビアのウェブサイトに語ったところによると、外見を骸骨に変えたかった理由のひとつとして、「私たちは皆、皮膚の下に同じ骨を、そして死も共有しているからだ」とする持論が影響している。

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彼は眼球にもタトゥーを施している 画像は「Lailas News.com」より引用

 カラカは、「身体改造は個人的な決定であり、他人が価値を判断するものではない」と言う。そしてそれは、女性がより豊かに見せようとして行う乳房や尻へのインプラントでその女性の全てを判断するのと同じだとも言う。彼は骸骨を家族のように感じ、非常に愛着を感じると話す。

 カラカは身体改造手術によって「夢がかなった」と言い、南米全域のメディアからの批判をよそに、「生きる骸骨」への変身を完了するためにさらなる手術を計画していると語る。

鼻・耳を削ぎ落とし、眼球タトゥーで「ドクロ顔」に… 彼らを身体改造に走らせるものとは?の画像4
画像は「Daily Mail」より引用

 彼の異様な外見は多くの人々を不快にさせ、街を歩いている時には彼の顔を見ないように目をそらす人々がいることを自認している。しかし彼は、自分は普通の人間で、外見的にほかの人々とはかなり違っているけれど、それだけだと考えている。

 そして彼は自分のタトゥーは、ただ単に人とは違うスタイルの音楽、服装、思想のようなものだと主張する。そして彼は自分が自分でいられて非常に気分が良いとも話した。

自殺した“ゾンビ・ボーイ”と“キャット・マン”

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在りし日のゾンビ・ボーイ 画像は「Daily Mail」より引用

 そして全身タトゥーで思い出されるのは、ゾンビ・ボーイだ。今年の夏、レディ・ガガとも親交があり、タトゥー・モデルとしても人気のあった彼が、自ら命を絶った。彼は8月1日、彼のモントリオールのアパートの4階バルコニーから飛び降りたのだ。彼のマネージャーは、彼の家族はこれを事故であると信じていると話す。しかし警察は、ゾンビ・ボーイの死を自殺と判断した。

 かつて「ストーキング・キャット」「キャット・マン」と呼ばれ、猫になるべく身体改造を試みた米国人デニス・アブナーも2012年に死亡し、やはり自殺と考えられている。アブナーやゾンビ・ボーイが、ここまで過激な身体改造や全身タトゥーに及んだ心理は他人には計りがたいものがある。

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ストーキング・キャット」、「キャット・マン」と呼ばれたデニス・アブナー 画像は「Daily Mail」より引用

 彼らは非常に繊細な神経の持ち主だったといわれている。彼らは自分以外の「何か」になろうと、常に苦しんでいたのかもしれない。


参考:「Daily Mail」、「Lailas News.com」、「Daily Mail」、ほか

文=三橋ココ

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