機内でレプティリアンを目撃か!? 「あいつは現実じゃない」「まぶたが左右にある」 乗客がパニックに

 アメリカのダラス・フォートワース国際空港で珍しい事件が起こった。アメリカン航空の機内で、乗客の女性がパニックになり、3時間も遅延したのだが、その理由が不可解なのだ。

女性が見たものは?

 2023年7月3日、クロップトップにジーンズ姿の女性の動画がソーシャルメディアで拡散された。動画を観てみると、彼女は通路を歩きながら、飛行機から出たいと切実に訴えている。

「なにを言われたって私はこの飛行機から降りるのよ! あなたたちが信じようが信じまいが、後ろにいるあいつは現実じゃないのよ! この飛行機に残ったらあいつらと一緒に死ぬわよ!」

 この動画はもともとTikTokでシェアされた。今では削除されてしまったが、さまざまなSNSで再シェアされていて、Twitterなどで観ることができる。最初に映像を投稿した人物によると、この騒動によりフライトは3時間の遅延を余儀なくされた。

機内でレプティリアンを目撃か!? 「あいつは現実じゃない」「まぶたが左右にある」 乗客がパニックにの画像1
画像は「Twitter」より

 別の乗客がアップロードした別の映像には、最初の動画の数分前に客室乗務員と口論している女性の姿が映っている。その動画では、彼女は飛行機を止めるよう要求し、自分の所持品を無視して飛行機から出たいと表明。

 この女性は薬を服用していたか、精神病にかかっていたのではないかと推測する人もいるが、女性が機内で遭遇した可能性のあるものについて、ヒト型爬虫類のレプティリアンからグレイ型宇宙人まで、さまざまな憶測が飛び交っている。しかし、この女性自身は自分の行動についての説明をしておらず、憶測とさらなる議論の余地を残している。

フード男

 同便に乗り合わせていたと主張するTikTokアカウント「The Kole Show」は、動画が撮影される前に、この女性がパーカーを着た男と会話をしているのを見たという。少し長いが彼の発言を引用しよう。

「私は左の通路に座っていて、この女性の3列ほど後ろにいた。彼女は右の通路に座っていて、パーカーを着た男ととても興味深いやり取りをしていた。パーカーの色は覚えていない。

 私はヘッドホンを1つだけしていたので、何が起こったのか詳しく聞くことができなかった。でも、この女性とパーカーを着た男のやりとりに気づいたんだ。私が覚えているのは、彼女がパーカーを着た男と本格的な会話をしていたことだ。パーカー男と呼ぼう。彼女はパーカー男と本格的な会話をしていた。不思議だったのは、彼は彼女に一度も言葉をかけなかったことだ。そのときは、よくわからなかったんだけど、彼女が何か言うと、彼がそれに答えるという感じだった。でも、何のやりとりもなかった。もし彼女が酔っ払っていて、おかしくなっているのなら、パーカー男は「何言ってるの?」って答えると思うんだ。

 陰謀論には触れたくないけど、彼女は催眠術にかかったみたいだった。そして、彼女はだんだん必死になり始め、みんなが気づき始めた。客室乗務員がやってきて、彼女を落ち着かせようとした。彼女は席に戻ったけど、パーカー男をずっと見ていた。そしてついに、彼女は『もういい』と言ったんだ。そのときから、私は本当に注意を払うようになった。

 彼女は「私にはできない」と言った。彼女は立ち上がり、歩き始めたんだ。そして、問題の動画が撮影された。ところで、彼女は酔っているようには見えなかった。

 つまり、その時点まで彼女はまったく普通に見えたんだ。不思議だったのは、彼女が飛行機を降りた後、客室乗務員がパーカー男に『何かあったのか?』って言ったんだ。それでも彼は何も言わなかった。彼はただ肩をすくめていた。パーカーの男は機内を見回し、私にふり返ってウインクをした。意味がわからなかったし、奇妙だったよ。」

 ただ、この人物の発言にも不可解な点がある。彼は実際に現場を目撃していたということだが、キャプションに「この動画は本物ではないから真剣に受け取らないで」と注意書きをしていたのだ。そのため視聴者からはフェイクだと疑われることになったが、本人よるとTikTok側に削除されないように敢えてそうしたコメントを入れたというのだ。彼は釈明動画において「物議を醸すようなこと、陰謀的なこと、政治的なことを話していると、動画を削除される」と話し、動画の内容は彼が実際に体験したことであり、本物だと強調した。

 別の乗客である「M Lee RN」は、事件について新たな情報を提供してくれている。女性の暴挙はAirPodsを失くしたことに起因し、近くにいたアフリカ系アメリカ人の乗客がそれを盗んだと非難していたというのだ。この証言は事件に対する論理的な説明を提供したが、一部の人々は納得せず、女性の言い分を聞くことを要求している。しかし、アメリカン航空の担当者は、乱暴な乗客がフライトから追い出されたことを確認し、安全とセキュリティへのコミットメントを強調するにとどまっている。

 この女性が沈黙を守り、公の議論から姿を消したことで、多くの人々が彼女の居場所や行動の理由を知りたがっている。憶測では、彼女は困惑しているか、あるいは投獄されているのではないかとさえいわれている。

 とはいえ、この女性が人種差別主義者であったとしても「後ろにいるあいつは現実じゃない」という言葉が出てくるだろうか。もしそうだとしたら、奇妙な言葉遣いだ。

 ところで、The Kole Showはフード男がウインクしたと話しているが、ウインクの仕方が人間離れしていたこともジェスチャーを交えて話している。

「私にふり返ったフード男は左目でウインクしたんだけど、こう(上下のまぶたを閉じる)じゃなくてこう(左右のまぶたを閉じる)だったんだ。」

レプティリアンに遭遇!?

機内でレプティリアンを目撃か!? 「あいつは現実じゃない」「まぶたが左右にある」 乗客がパニックにの画像2
画像は「Getty Images」より

 そのような特徴を持っているのはヒト型爬虫類のレプティリアンを置いて他にないだろう。レプティリアンは、はるか数千年前、遠い宇宙から地球にやってきて長きにわたり人類を支配してきた生物だとされる。彼らが実在する証拠も多数あるといわれており、古今東西の神話の中には人類に知恵を授けたり、悪魔的な行動をとる「爬虫類」がよく描かれている。知性が高く、獰猛で支配的な性質を持ち、主食は人間だという噂もある。世界中のセレブや政治家にも少なからずレプティリアンが紛れ込んでいると噂されており、たとえば故エリザベス女王やMeta社CEOのマーク・ザッカーバーグに疑いの目が向けられている。

 つまり、騒ぎを起こした女性はフード男がレプティリアンであることに気づいてしまった。目や皮膚など、レプティリアン的な特徴が見えたのかもしれない。そこで「現実ではない」という言葉が出てきたのではないだろうか。これもこれで論理的な結論と言えそうな気もするが……。

 だが、この話には続きがある。

 上記の解釈は「フード男が左右のまぶたでウインクをした」というThe Kole Showの証言の真実性に依存している。もし、これが作り話であればレプティリアン説は破綻する。

 The Kole Showは3本目の動画ですべての話が「社会実験」だったことを明らかにしている。いわく、人々がこの手の話を鵜呑みにすることを戒めるただめだったというのだ。つまり彼が話した体験談はまったくのデタラメだったということだ。よってレプティリアン説は成立しない。

 ただし、The Kole Showが何らかの圧力により“でっち上げだと言わされている“可能性を指摘するユーザーもいる。The Kole Showがいくら作り話であることを強調しても、それが彼の真意ではないと疑うことは可能だ。

 こうして事件をふり返ってみると、全ての問題は女性の言葉遣いに起因するようだ。「現実(本物)じゃない」とは一体なんなのか。このあいまいな言葉遣いのせいでThe Kole Show「本物の人間ではない」という解釈を展開した。言葉の意味はこの女性に聞いてみるしかないが、彼女がいくら凡庸な説明をしたとしても「誰かに言わされている」と疑い、レプティリアン説を信じ続けることはできる。

 巷の都市伝説や陰謀論はこうして作られていくのかもしれない。

参考:「howandwhys」「The Kole Show (TikTok)

文=S・マスカラス(TOCANA編集部)

3代目TOCANA編集長
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