【性転換】性別を2度変えた女性のリアルな後悔「泣き崩れた……」

※本記事は2019年の記事の再掲です

 KADOKAWAが12月5日、トランスジェンダーに対する“ヘイト本”との批判が相次いでいた書籍『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』の刊行中止を発表したが、海外では希望を抱いて行ったはずの性転換が、実際はそうではなかったことに後々気づいた人々のインタビューがしばしば掲載されることがある。今回は2019年の記事を再掲する。

性別を2度変えた女性、男になったことを激しく後悔「自分を変えたかっただけだった」「体は元に戻らない…」の画像1
男性に移行する前のデビーさん。画像は「Daily Mail」より

 男性になったことを後悔し、元の性別に戻した女性が話題になっている。

 英紙「Daily Mail」(2019年11月27日付)によると、イギリスに住むデビーさん(61)は、90年代にテレビ番組に登場したトランス男性に感銘を受け、44歳で女性から男性への性転換手術を行ったという。

「偶然テレビをつけたら、トランス男性が映っていて、ハッと思ったんです。“これこそ私がしなくちゃならないことだ”って」(デビーさん)

 その後、デビーさんは男性ホルモンであるテストステロンを摂取し、男性器の形成手術も受け、3年後には完全に男性の容貌になった。この時デビーさんは、男性になれば過去の自分と決別し、「世界に受け入れられると思っていた」という。

 それから17年、デビーさんは“リー”という男性名で暮らしてきた。その間もテストステロンを打ち続けた結果、ヒゲが生えそろい、頭は禿げあがった。望み通り男性になったデビーさんだったが、61歳になって男性になったことをひどく後悔するようになったという。

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男性だった頃のデビー(リー)さん。画像は「Daily Mail」より

「“間違いだった。こんなことすべきじゃなかった”と泣き崩れたことを覚えています。でも、どうすれば良いのでしょう? 私には髪の毛がなく、ヒゲが生えています。自分の体をめちゃくちゃにしてしまったのです」(デビーさん)

 現在、デビーさんは女性ホルモンであるエストロゲンを摂取し、女性の体を取り戻そうとしている。

「魔法の杖でもなきゃ無理かもしれませんが、エストロゲンの摂取で、いずれ髪の毛が生え、体毛が減り、このヒゲを取り除くことができると願っています」(デビーさん)

 デビーさんは子供の頃に性的虐待を受けていたことを告白しており、それが性転換に踏み切った原因とのことだ。

 10年以上トランス男性・女性を診てきた心理セラピストのジェームズ・カスピアン氏によると、トランス男性の多くは「女性の体を持つ女性であることで、セクハラや性的虐待といった負の経験をしている」という。デビーさんも「トラウマを持つ女性を捨て去り、全く別の人物に変わる」のだと期待していたそうだ。

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現在のデビーさん。画像は「Daily Mail」より
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男性だった頃のデビー(リー)さん。画像は「Daily Mail」より


 しかし、カウンセリングを通して、「性転換が逃げるための方法」に過ぎなかったことが明らかになってきたという。デビーさんは積極的に男性になりたかったわけではなく、これまでの自分ではない何かになりたかっただけなのだろう。

 デビーさんのような例は他にもある。英「BBC」(2019年11月26日付)によると、子供の頃から自分が女性であることに違和感を抱いていたタインさんもその1人だ。

「私は自分の性に違和感を抱いていた子供でした。実際に女の子に惹かれていたんです」(タインさん)

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前腕の皮膚を使って男性器を形成した。画像は「Daily Mail」より

 10代になると、その違和感はさらに大きくなり、26歳の時に英・国民保健サービスに助けを求め、そこでテストステロンを処方されたという。しかし、2年後に摂取を止めてしまったそうだ。性同一性障害を肯定する過激フェミニストコミュティと出会い、男性への移行を止める決断をしたのだという。

 また、28歳のチャーリー・エヴァンズさんは幼少の頃から性同一性障害に苦しみ、15歳の頃には髪の毛を剃り上げ、胸にさらしを巻き、男性になり切っていたという。テストステロンの摂取はしなかった。ところが、数年後には自分が女性であると認識するようになったという。そのきっかけとなったのは、性転換に反対するネットワークとの出会いだったそうだ。メンバーの中には実際に性転換手術をした人物も含まれていた。デビーさんはそこで300人以上から話を聞き、自分の性を考え直したそうだ。

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現在のデビーさん。画像は「Daily Mail」より


「(性同一性障害である)女性の多くは同性愛者です。レズビアンもしくはバイセクシャルです。そしてその多くは自閉症を抱えています」(エヴァンズさん)

 もちろんホルモン投与や性転換手術を必要としている人がいることは確かである。しかし、そのことを見極め、後に後悔しないためにも、カウンセラーや経験者のアドバイスに耳を傾けるのも重要であるようだ。
(編集部)

参考:「Daily Mail」、「BBC」、ほか

TOCANA編集部

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