重さ500キロ!巨大な高温の“宇宙ゴミ”落下!現時点で起源は不明=ケニア

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画像は「YouTube」より

 ケニアのムクク村に、重さ500キログラム、直径2.5メートルの巨大な宇宙ゴミが落下した。首都ナイロビから約90キロ離れたこの村に、12月30日、ロケットの部品とみられる金属製のリングが墜落したのだ。警官らの到着時には物体はまだ高温だったという。現時点でこの宇宙ゴミの起源は不明だが、幸いにも人的被害はなかった。

宇宙ゴミの正体:ロケットの分離リング

 大晦日、ケニア宇宙機関の職員が現地調査を行い、この物体が大気圏で燃え尽きなかった宇宙ゴミであることを確認した。ケニア宇宙機関は声明で、「予備調査の結果、落下した物体は打ち上げロケットの分離リングであることが判明した。このような物体は通常、地球の大気圏に再突入する際に燃え尽きるように設計されているか、海などの無人の地域に落下するように設計されている。これは稀なケースであり、機関は国際宇宙法に基づいて調査と対応を行う」と述べている。

 宇宙に打ち上げられた物体の多くは、大気圏に再突入する際に燃え尽きる。しかし、すべてが燃え尽きるわけではない。近年、SpaceX社のスターリンク衛星の打ち上げなどにより、宇宙開発が活発化し、軌道上の物体数と打ち上げ回数が増加している。これは、宇宙ゴミが燃え尽きずに地上に落下するリスクを高めている。

 2022年には、SpaceXのクルードラゴン宇宙船の部品がオーストラリアに落下、昨年はSpaceXロケットの大部分がカナダの農場に墜落した。また、昨年は国際宇宙ステーション(ISS)から投棄されたゴミの一部がフロリダ州の住宅に落下している。

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イメージ画像 Created with DALL·E

 ケニア宇宙機関は、「この物体は差し迫った安全上の脅威をもたらさないことを保証する。専門家が物体を分析し、既存の枠組みを使用して所有者を特定し、国民に次のステップと結果を知らせ続ける」と述べている。

 宇宙における法規制は、まだ十分に整備されていない。しかし、「宇宙物体の損害についての国際責任に関する条約」では、打ち上げ国は「宇宙物体が引き起こした損害に対して賠償金を支払う絶対的な責任を負う」と規定されている。「国」とは書かれているが、民間企業が損害を与えた場合にどうなるかは不明である。

 これは、「宇宙条約」第7条の延長線上にある。ケニアは1984年からこの条約に署名しており、2023年には初の地球観測衛星「タイファ1」を打ち上げた。赤道付近に位置し、東に面した海を持つという理想的な立地条件から、ケニアは自国領土からの打ち上げ能力の復活を検討している。

 宇宙ゴミの落下は宇宙開発の進展に伴う新たなリスクと言える。国際的な協力と法整備の強化が、宇宙の安全を守る上で不可欠となる時代なのかもしれない。

参考:IFLScience、ほか

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