人類を滅ぼす小惑星のサイズは?実は意外と小さいかもしれない

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 小惑星は定期的に地球の大気圏に突入している。2013年にロシアで発生した「チェリャビンスクの隕石落下事件」を覚えているだろうか。ウラル地方の空を鮮やかに照らした後、空中で爆発し、大きな衝撃波を生んだ。実はこのような現象は珍しいことではない。

 とはいえ、地球を滅ぼすレベルの小惑星衝突は、約6600万年前に恐竜を絶滅させたもの以来起こっていない。しかし、私たちの脳の奥底には、いつか「自分たちの番が来るのでは?」という恐怖がこびりついているのではないだろうか。人類を終わらせる運命の一撃が宇宙から降り注ぐかもしれない——そんな考えは、完全には拭い去ることができないのかもしれない。

「シティ・キラー」と呼ばれた小惑星YR4

 最近TOCANAでも何度か取り上げた「YR4」と名付けられた小惑星は、「シティ・キラー(都市壊滅級)」とも呼ばれた。この小惑星は、ある時点では32分の1の確率で地球に衝突する可能性があった。しかし、多くの人はそれほど気に留めなかっただろう。

 地球の周囲には「地球近傍小惑星(Near-Earth Asteroids)」と呼ばれる天体が無数に存在し、その定義は「地球軌道の45万km以内を通過するもの」とされる。とはいえ、45万kmといえば、人間の想像をはるかに超える距離だ。こうした小惑星のニュースを耳にしても、「まあ、自分の住んでいる街に当たる確率は低いだろう」と思うのが普通かもしれない。

 しかし、これは決して楽観視すべき問題ではないかもしれない。事実、小惑星は頻繁に地球の大気圏に突入している。チェリャビンスクの隕石もその一例であり、もし少しでも状況が違えば、大惨事になっていた可能性もあるのだ。

人類存続の境界線「直径1km」

 では、どれくらいのサイズの小惑星が衝突すると、地球規模の危機が訪れるのだろうか?

 人類の存続に関わるグローバルリスク(核戦争、気候変動、パンデミック、小惑星衝突など)を研究するグローバル・チャレンジ財団の報告によると、直径1km以上の小惑星が衝突すれば、人類は極めて危険な状況に陥るという。専門家によれば、この規模の衝突は広島型原爆660万発分のエネルギーを放出すると見積もられている。

 もちろん、このような大規模な小惑星衝突は非常に稀な現象だ。しかし、NASAの推計によると、このサイズの小惑星が地球に衝突する確率はおよそ70万年に1回とされている。決して「ありえない話」ではない。

 さらに、問題は爆発の威力だけではない。小惑星が衝突した際に舞い上がる大量の塵やガスが大気中に拡散し、太陽光を遮ることで地球の気温が低下する可能性がある。これは「衝突の冬(Impact Winter)」と呼ばれる現象で、農作物の不作や生態系の崩壊を引き起こす危険性がある。

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小さな隕石でも脅威になり得る

 もちろん、1km級の小惑星でなくても甚大な被害をもたらす可能性はある。例えば、家ほどの大きさの隕石でも、衝突すればその周囲の地域に大きな被害をもたらすだろう。さらに、20階建てのビルほどのサイズの小惑星であれば、その衝撃は現代の核爆弾並みと推定されている。

 このように、小惑星の脅威は決して「遠い未来の話」ではない。我々が生きている間に発生する可能性は低いかもしれないが、地球規模のリスクとして無視すべきではないのだ。NASAや各国の宇宙機関は、こうした脅威を監視し、回避する手段を模索している。だが、その準備が間に合うかどうかは、まだわからない。

参考:Daily Star、ほか

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