エリア51を超える謎? 世界の海に潜む「秘密の海底基地」は存在するのか

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 TOCANA読者で「エリア51」の名を知らない人はいないだろう。アメリカ・ネバダ州に存在するこの米軍基地は、UFOや宇宙人に関する数々の陰謀論の中心地として、長年、人々の好奇心と憶測をかき立ててきた。数年前、CIA(アメリカ中央情報局)はその存在を公式に認めたが、依然として多くの謎に包まれている。しかし、秘密基地はエリア51だけではないのかもしれない。実は、我々の想像を超える数の秘密基地が、地球上の様々な場所、特に深海に存在する可能性があるというのだ。

なぜ海底下なのか? 海底基地建設の実現可能性

 陸上に巨大な秘密基地を建設するのは、現代の技術をもってしても容易ではない。衛星からの監視や内部告発のリスクも高い。しかし、これが海底、あるいは海底下の地中となると話は別だ。水深数百、数千メートルの世界は、我々の目が届きにくい天然の要塞となる。特定の場所を知り、そこへ到達するための特殊な装備がない限り、海底基地を発見することはほぼ不可能と言えるだろう。

 驚くべきことに、有人海底基地の実現可能性に関する研究は、今から半世紀以上前、1960年代にはすでに行われていた。1968年、スタンフォード研究所は世界中に数十もの海底基地を建設する構想について議論していたという記録がある。

 同年、アメリカ航空宇宙学会(AIAA)の研究者 T.G. ウォーフィールド氏と L.R. パーキンソン氏が発表した研究「有人海底基地の実現可能性(Feasibility of Manned In-Botton Bases)」では、具体的な建設計画や場所まで提案されていたのだ。

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50年前の計画:技術的・経済的に「実現可能」だった海底基地

 この1968年の研究報告は実に詳細かつ具体的だ。「海洋底に30ヶ所の有人海底基地を建設することは、技術的にも経済的にも実現可能である」と彼らは結論付けている。ただし、本格的な建設計画を開始する前に、いくつかの実験施設を段階的に建設する必要があり、それには15年ほどかかると見積もられていた。陸地と繋がった海底基地の主要技術は当時すでに確立されており、あとは応用するだけだったという。

 報告書では、海底基地(in-bottom base、海底下に建設される施設)と海底施設(on-bottom facility、海底上に設置される施設)を区別し、収容人数や水深、コストなどを比較検討している。特に海底基地については、「1気圧の空間を海底下に低コストで造成でき、必要な空間が十分に大きければ進入システムのコストも償却できる」と経済的な利点も強調されていた。また、遠隔地の海底基地建設には、海底施設の支援が必要になるだろうとも述べられている。

 さらに、この研究では、デモンストレーションプログラム(実験段階)のコストも試算されており、「驚くほど控えめ」な額、すなわち15年間で約5億ドル(当時の価値)と見積もられていた。そして、実験段階完了後には、30ヶ所程度の基地建設プログラムが実施可能であり、そのコストは約27億ドル(当時の価値)とされていた。

 この50年以上前の研究を読むと、数々の疑問が湧いてくる。現在、世界の海には一体いくつの海底基地が存在するのだろうか? それらは誰によって運営されているのか? 政府なのか、それとも独立した「研究」機関なのだろうか?

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政府高官も言及? 地下・海底施設の存在

 海底基地への関心は、1968年の研究以降も続いていたようだ。19年後の1987年、「防衛のための地下施設―経験と教訓」と題された工学会議で、米陸軍工兵隊の工学・建設担当副長官であったロイド・A・ドゥシャ氏が、秘密基地の建設について言及している。彼は会議の中で、非常に重要な発言を残している。

「第二次世界大戦後、政治的・経済的要因が地下建設の状況を変え、『地下を考える』ことへの関心を再び呼び起こしました。この関心の結果、工兵隊は非常に複雑で興味深い軍事プロジェクトの設計・建設に関与することになりました。会議のプログラムでは『防衛のための地下施設―経験と教訓』というテーマが示されていますが、工兵隊が設計・建設した最も興味深い施設のいくつかは機密扱いであるため、少し逸脱しなければなりません」。

 政府高官が公の場で、機密扱いの興味深い「地下施設」(海底施設も含まれる可能性は十分にある)の存在を示唆したのである。これは単なる計画や構想ではなく、実際にそのような施設が建設・運用されている、あるいはされていた可能性を強く裏付けるものと言えるだろう。

 我々が、海の底で何が起きているのか、その全貌を知ることは難しいだろう。しかし、秘密の海底基地が単なるSFや陰謀論の産物ではなく、現実のものとして存在し、長年にわたって運用されてきた可能性は高い。そして、それらは未来永劫、静かに海の底で活動を続けていくのかもしれない。エリア51以上に謎めいた、深海の秘密。極秘に進行する海底計画の全貌が明らかになる日は来るのか。我々の足元には、未だ見ぬ別世界が広がっているかもしれない。

参考:The Ancient Code、ほか

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