狂気の「刑務所ロデオ」驚愕の実態!家族に会うため猛牛と死闘!

アメリカ南部、ルイジアナ州。広大な敷地を持つルイジアナ州立刑務所(通称:アンゴラ刑務所)では年に二度、異様な光景が繰り広げられる。「刑務所ロデオ」と呼ばれるそのイベントでは、受刑者たちがまるで古代ローマの闘技場(コロッセオ)さながらの会場に引き出され、荒れ狂う雄牛と対峙するのだ。
「南部一ワイルドな激突」と銘打たれたこのロデオは、通常4月と10月に開催され、毎回約6000万円もの収益を上げるという。なぜ受刑者たちは、これほど危険なイベントに参加するのか。その理由は塀の外の世界との束の間のつながり、そして何よりも愛する家族と顔を合わせる貴重な機会を得るためである。
危険と隣り合わせ、独自のロデオ競技
この刑務所ロデオは、一般的なロデオでお馴染みのブル・ライディング(雄牛乗り)、バレル・レーシング(樽回り競争)、ステア・レスリング(雄牛捕獲)といった競技に、アンゴラ刑務所ならではの危険な捻りを加えたものだ。
例えば「コンヴィクト・ポーカー(囚人ポーカー)」。これは、4人の参加者(受刑者)がテーブルを囲んで座り、そこへ猛牛が突進してくるという、まさに命がけのチキンレースだ。最後まで席に残っていた者が勝者となる。

また、「プリズナー・ピンボール(囚人ピンボール)」では、参加者はそれぞれ地面に置かれたフラフープの中に立つ。合図とともに猛牛がアリーナに放たれ、参加者めがけて突進してくる。雄牛に吹き飛ばされたり、恐怖で円の外に逃げ出したりせず、最後まで自分のフラフープの中に立っていた者が勝ちだ。「ガッツ・アンド・グローリー(根性と栄光)」では、雄牛の頭にくくりつけられたポーカーチップを参加者たちが我先にと奪い合う。
「任意参加」の裏にある現実
刑務所側は、このイベントの危険性を認識しつつも、参加はすべて受刑者の任意であり、経験豊富なハンドラー(動物を扱う専門家)が監督していると主張する。しかし、その言葉とは裏腹に参加者が骨折や脊椎損傷といった深刻な怪我を負うケースは後を絶たない。
このロデオは1965年に始まり、当初から人気を博したため、1969年には4500席のアリーナが建設された。その後も拡張が重ねられ、現在では1万人以上の観客がこの奇妙なスペクタクルを見守る。

アンゴラの影と参加者たちの複雑な胸中
アンゴラという刑務所の名前は、かつてこの地に連れてこられたアフリカの奴隷たちの故郷(アンゴラ共和国)に由来する。ルイジアナ州の人口における黒人の割合は約3分の1だが、この刑務所の受刑者の実に80%を黒人が占めているという事実は、根深い人種問題を想起させる。かつて公民権運動に関わった元ブラックパンサー党員のハーマン・ウォレスは、この場所を「刑務所ではなく、人間を精神的に打ち砕くために作られた施設だ」と評した。
ロデオ開催日は、受刑者たちが手作りの革製品や木工品を販売し、訪れた家族と抱き合い、笑い合える「ましな一日」だと語る者もいる。しかし、一方で9ヶ月前に出所した元受刑者のトロイ・グライムズ氏は、地元メディアに対し複雑な心境を吐露している。「この刑務所とロデオは、(黒人に対する)偏見を助長し、我々の置かれた劣悪な環境を当たり前のものとして見せるための、非常に強力な政治的道具なのだ」と。
家族との再会という一縷の望みのために受刑者たちは今日も猛牛と向き合っているのかもしれない。
参考:Daily Star、ほか
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2024.10.02 20:00心霊狂気の「刑務所ロデオ」驚愕の実態!家族に会うため猛牛と死闘!のページです。牛、刑務所、囚人などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで