UFO史の最重要ミステリー「アラガッシュ事件」催眠下で暴かれた4人の男たちの“完全一致”する悪夢

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 UFOの歴史には、我々の常識を揺さぶる、あまりにリアルな事件がいくつか存在する。中でも「アラガッシュ事件」は、異星人による誘拐(アブダクション)を語る上で、最も複雑で、信憑性の高い事例の一つとして知られている。

 森の静寂を切り裂いた一つの光。そして、人間の意識が受け入れるにはあまりにも過酷な、消された記憶の物語だ。

静かな森を襲った謎の光

 1976年8月、4人の友人アーティスト――ジャックとジムのワイナー兄弟、チャック・ラック、そしてチャーリー・フォルツは、メイン州北部の奥地、アラガッシュ地方へキャンプに出かけた。目的は釣りやスケッチを楽しみ、大自然の中で日常を忘れること。ニューイングランドで最も手付かずの秘境での穏やかな数日間の始まりのはずだった。

 旅の4日目の夜。彼らがカヌーで静かな川面を進んでいると、夜空に突如として強烈な光が出現した。スタジアムの照明のような、白く輝く巨大な球体が、音もなく木々の上に浮かんでいる。

 男たちは岸辺に目印となる焚き火を起こし、再び川を進んだ。しかし、光はさらに明るさを増し、彼らを追ってくるかのように動き始めた。パニックに陥ったチャーリーが、持っていた懐中電灯で光に向かって合図を送る。後に彼は、それを「重大な過ちだった」と語っている。

 次の瞬間、光は彼らの真上で巨大化し、圧倒的な存在感で迫ってきた。そして――4人の記憶はここで途切れる。

 彼らが次に我に返った時、気づけば全員で必死に岸へ向かってカヌーを漕いでいた。振り返ると、ほんの20分ほど前に燃え盛っていたはずの焚き火は、完全に消えていた。腕時計は止まり、光に遭遇してから岸に戻るまでの記憶が、すっぽりと抜け落ちていた。

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悪夢が蘇らせる「消された記憶」

 事件から数年、4人はそれぞれ奇妙な悪夢にうなされ始める。内容は驚くほど似通っていた。大きな黒い目を持つ人型の存在、冷たい金属の部屋、医療的な処置、そして意思に反して拘束されている感覚…。

 増していく悪夢の強度に耐えかねた彼らは、退行催眠の専門家である精神科医アンソニー・コンスタンティーノ博士の助けを借りることを決意する。催眠下で語られた内容は衝撃的だった。4人はそれぞれ別々にセッションを受けたにもかかわらず、その証言は細部に至るまで完全に一致していたのだ。

 彼らは、光のビームによって身動きを封じられ、宇宙船に連れ去られ、人間ではない存在による身体検査を受けた後、解放されたと語った。その存在は、小柄で細身、灰色の肌に大きなアーモンド形の黒い目を持ち、テレパシーで交信してきたという。彼らに怒りや同情といった感情はなく、まるで臨床技師のように淡々と処置を進めていた、と。

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なぜこの事件は信憑性が高いのか?

 アラガッシュ事件が他のアブダクション事件と一線を画すのは、その証言の驚くべき一貫性にある。4人の証言者たちは、注目を集めたいような人物ではなく、それぞれが大学を卒業し、アーティストとして堅実なキャリアを歩んでいた。

 当初は懐疑的だったコンスタンティーノ博士も、「もしこれが作り話だとしたら、私がこれまで聞いた中で最も見事で、一貫性があり、感情的に説得力のある創作だ」と断言している。

 さらに、腕時計の停止、失われた時間、断片的な記憶の回復といった現象は、世界中のUFO事件に記録されている典型的なアブダクション事例の特徴と一致する。彼らはその後、ポリグラフ検査(嘘発見器)もすべてクリアしているのだ。

残された謎と、静かなる余韻

 集団幻覚で片付けるには、あまりにも証言の辻褄が合いすぎる。では、あの夜、忘れ去られた川の上で一体何が起きたのだろうか。彼らは本当に異星からの訪問者に遭遇したのか。それとも、未知の力によって引き起こされた、深層心理の旅だったのか。

 アラガッシュ事件は、派手な演出のないからこそ、かえって現実感を持つ。人間が意図せず出会ってしまった“何か”。それは今も、メイン州の深い森と静かな水面に沈黙のまま残っているのかもしれない。

参考:Mysterium Incognita、ほか

TOCANA編集部

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