生まれる9年前に死んだ“別人”の人生を完璧に語る少女!仕組まれたテストさえも見破った、驚愕の“母の記憶”

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「あの角を曲がって。私の家はあっちよ」。

 1951年、インド。当時3歳だったスワルナラータ・ミシュラは、父親の運転する車の中から、突如として見知らぬ街の道を指さし、そう言った。それは、彼女の中に眠っていた「前世の記憶」が、初めて目を覚ました瞬間だった。

 やがて彼女は、家族の誰も知らない言語を話し、見たこともない踊りを舞い始める。そして語り出したのは、スワルナラータが生まれる9年前に亡くなった、ビヤ・パタクという40歳の女性の、あまりにも詳細で、あまりにも正確な人生の記憶だった。これは、輪廻転生という神秘的な現象を科学の目で見つめ直させた、世界で最も有名な事例の一つである。

突如として蘇った“ビヤ”としての記憶

 当初、父親は娘の奇妙な言動を「子供の遊び」だと考えていた。しかし、彼女が語る前世の記憶は、日を追うごとに鮮明かつ具体的になっていく。「私たちの家はこうだった」「うちは自家用車を持っていたのよ」(当時のインドでは極めて珍しい)。

 事の重大さに気づいた父親は、娘の言葉をすべて日記に記録し始めた。この話はやがて、ラジャスタン大学の研究者であったH.N.バナジー博士の耳に入り、科学的な調査が開始される。博士は、彼女が語る9つの具体的な情報を元に調査を進め、ついにその場所と家族を突き止めた。彼女が語っていたのは、スワルナラータが生まれる9年前に心臓病で亡くなった、ビヤ・パタクという女性の人生と、完全に一致していたのだ。

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スワルナラータ・ミシュラ 画像は「Infinity Explorers」より

2つの家族の対面―疑念から確信へ

 スワルナラータが11歳になった時、ついに“現在”の家族と“前世”の家族が対面する日がやってきた。ビヤの遺族であるパタク家は、当初この話を「詐欺だ」と疑い、会うことを拒んでいた。しかし、少女を一目見た瞬間、その疑念は驚きへと変わる。

 部屋に入ってきたビヤの兄ハリ・プラサドを見るなり、スワルナラータは「バブ!」と叫んで彼を迎えた。それは、亡きビヤだけが使っていた、兄の愛称だった。

 次に現れたビヤの夫とその息子を見るなり、彼女は夫に「私たちが初めて会ったのはカトニの街よ」と語りかけた。それは、二人が初めて出会った場所であり、紛れもない事実だった。

 他の男性親族が入ってくると、彼女はスカーフで頭を覆い、既婚女性が夫や見知らぬ男性の前で見せる、伝統的な仕草を自然にとった。

息子との再会―仕組まれたテストさえも見破る“母の記憶”

 1年後、彼女はビヤが晩年を過ごしたマイハールの街へ連れて行かれた。そこで、彼女を試すための、ある“テスト”が用意された。ビヤの次男ナレシュを、大勢の親戚の中に紛れ込ませ、偽名で彼女に紹介したのだ。

 しかし、スワルナラータはナレシュの顔を見るやいなや、「私の息子よ!」と叫び、彼の本名を言い当てた。周囲が「人違いだ」と混乱させようとしても、彼女は「いいえ、この子は私の息子です」と、固く言い張ったという。

 さらに彼女は、ビヤしか知り得ない、夫との秘密の会話や、自身の歯に金のクラウンを詰めていたことなど、個人的な詳細を次々と語り始めた。

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スワルナラータ・ミシュラと夫と孫たち 画像は「Infinity Explorers」より

科学を超えた“家族の絆”

 もちろん、彼女の記憶がすべて完璧だったわけではない。夫がへそくりを盗んだ話では金額を間違え、ビヤの死因を「喉の病気」だと語った(実際は心臓病だったが、喉の病気を患っていたのは事実)。

 しかし、これらの些細な間違いは、彼女が持つ記憶の圧倒的な正確性の前では、取るに足らないものだった。最終的に、関係者全員が、これが「本物の輪廻転生」であると認めざるを得なかった。

 ビヤの遺族は、スワルナラータを亡きビヤの生まれ変わりとして受け入れ、その後も親密な家族としての交流を続けた。スワルナラータは、ビヤの息子たちといる時は愛情深い“母”として振る舞い、ビヤの両親といる時は従順な“娘”として接したという。

 25歳を過ぎると、彼女の前世の記憶は徐々に薄れていった。しかし、2つの家族の間に生まれた絆が消えることはなかった。後年のインタビューで、彼女は「今でも“前世”の兄弟たちと毎年会っています。彼らと一緒にいる時は、自分がそこの家族だと感じ、こちらの家族といる時は、ここが私の家族だと感じる。両方の場所で、私はうまく生きていけるのです」と語っている。

 輪廻転生は、科学ではまだ証明できない神秘的な現象だ。しかし、スワルナラータ・ミシュラの物語は、記憶や肉体を超えて受け継がれる魂の絆が、確かに存在することを証明しているのかもしれない。

参考:Infinity Explorers、ほか

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