「自分のおならの匂い」を嗅ぐと脳が若返る? 驚きの研究結果

あまり想像したくはない話だが、ジョンズ・ホプキンス大学医学部が発表した最新の研究によると、自分のおならの匂いを嗅ぐことが、将来的な脳の健康を守る鍵になるかもしれないという。
アメリカでは現在、約720万人がアルツハイマー病を患っており、65歳以上の9人に1人がこの恐ろしい病に苦しんでいる。日本でも高齢化に伴い認知症の患者は増加しており、65歳以上の高齢者の約12〜20%、数百万人規模(約440〜700万人前後)が認知症と推計されている(その多くがアルツハイマー病を含む)。物忘れや認知機能の低下といった症状を引き起こすこの病気に対し、科学者たちが意外な予防策を発見したのだ。それは、おならの強烈な悪臭の原因である「硫化水素」に関係している。
硫化水素が脳細胞の衰えを防ぐ
ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、硫化水素が脳細胞の認知機能低下を遅らせ、アルツハイマー病のリスクを減らす可能性があることを突き止めた。
共同著者であるビンドゥ・ポール准教授は、「私たちの新しいデータは、老化、神経変性、そして硫化水素などのガス分子を用いた細胞内シグナル伝達の関連性をしっかりと結びつけるものです」と語る。つまり、あの不快なガスの成分が、実は脳の老化を防ぐための重要な役割を果たしているかもしれないのだ。
マウス実験で証明された驚異的な効果
研究チームは、ヒトのアルツハイマー病を模倣した遺伝子組み換えマウスを使用し、体内でゆっくりと硫化水素分子を放出する「NaGYY」という化合物を注射する実験を行った。
12週間後にマウスの記憶力と運動機能をテストしたところ、注射を受けたマウスはそうでないマウスと比較して、記憶力と身体活動性が50%も向上していたのだ。研究者たちは、「硫化水素を導入することで、アルツハイマー病による行動面の悪影響を逆転させることができるという結果が出ました」と結論付けている。

嫌な臭いにも意味がある?
研究チームは現在、硫黄グループがアルツハイマー病に関連するタンパク質とどのように相互作用するかについてさらなる調査を進めている。このメカニズムを解明することで、将来的には新たな治療法の開発につながるかもしれない。
博士課程の学生ダニエル・ジョビナッツォ氏は、「一連のイベントの連鎖を理解することは、硫化水素のようにこの相互作用をブロックできる治療法を設計するために重要です」と説明する。
次に誰か(あるいは自分)がおならをしてしまったとき、鼻をつまむ前に少しだけ思い出してほしい。その強烈な臭い成分が、実はあなたの脳を救うスーパーヒーローなのかもしれないということを。もちろん、積極的に嗅ぐかどうかはあなた次第だが。
参考:UNILAD、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「自分のおならの匂い」を嗅ぐと脳が若返る? 驚きの研究結果のページです。アルツハイマー、おなら、硫化水素などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで